ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

イベントレポート

第二回季刊農業経営者セミナー
「不作のあとに問い直す田づくり・土づくり」リポート

去る二月五日、六日の両日、茨城県稲敷郡美浦村と土浦市を会場にして、有機物循環農法研究会と本誌主催による「第 2回季刊農業経営者セミナー――不作のあとに問い直す田づくり・土づくり」が開かれた。このセミナーには、北は秋田県から南は鹿児島県まで九〇人を超す農業経営者が参加し、作業実演を行った協賛メーカーの関係者を含めると総勢一四〇人近い人たちが参加した。
 去る二月五日、六日の両日、茨城県稲敷郡美浦村と土浦市を会場にして、有機物循環農法研究会と本誌主催による「第2回季刊農業経営者セミナー――不作のあとに問い直す田づくり・土づくり」が開かれた。

 このセミナーには、北は秋田県から南は鹿児島県まで九〇人を超す農業経営者が参加し、作業実演を行った協賛メーカーの関係者を含めると総勢一四〇人近い人たちが参加した。

 一日目は、本誌読者でもある美浦村の波多野忠夫さんの水田をお借りして、午後一時半から作業実演が行われ、その後、土浦市のホテルに場所を移して、本誌の連載執筆者である関祐二氏(農業コンサルタント「プリティーローズ」主幹)と村井信仁氏((有)北海道農業機械工業会専務)による講義が夜遅くまで行われた。二日目は、作業実演と講義を受けて、講師とメーカー関係者を交えたパネルディスカッション形式の討議が、午前中いっぱい行われた。


土壌診断から始まる田づくり


 今回のセミナーの表題は、第4号特集1のタイトルと全く同じものである。昨年の大不作は、異常な天候に直接の原因があったにせよ、実は農業経営者白身が行うべき「田づくり」が不十分にしか行われてこなかったために、被害をより大きくしてしまったのではないかというのが、この特集の問題意識であった。

 機械作業の実演と講義、意見交換をとおして、その「田づくり」の実際技術を学ぼうというのが、このセミナーのねらいである。つまり、冷害のたびに、深水管理の徹底と基本技術の励行がことさらに強調されてきたが、このセミナーでは、単にそうした「対応の技術」を学ぶことが目的ではなかった。むしろ、稲の健全な生育を保障する水田環境を作ること、いわばより本質的な「田づくりの技術」を学ぶことを目的としたのである。

 したがって、このセミナーでは、各種作業の実演勉強に先立って、(1)土壌断面調査を最初のテーマとした。水田に五〇cmほどの穴を縦に掘り、参加者自身の目で水田断面の色や性状を確認し、同時に土壌硬度計を使って各層の硬度を計って、実際にどのような土壌改良の手段が必要なのかを見ようというものである。

関連記事

powered by weblio