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イベントレポート

北海道・東北土を考える会 共同開催 雪国直播サミット

北海道及び東北の直播エキスパートが一堂に会した総勢約100名のサミットは、それぞれ異なった立場や技術背景を持ちつつも、双方の農業経営者たちがお互いの技術を研究し合うことで新たな可能性を見出す場となった。

去る8月11・12日、北海道・東北の有機物循環農法研究会(北海道・東北土を考える会)の共同開催により「雪国直播サミット」が北海道岩見沢市で行なわれた。北海道からは、齋藤義崇氏(空知農業改良普及センター)、伊藤浩光氏((有)伊藤ファーム)、谷村知重氏(美唄市水稲直播研究会)、齋藤正彦氏、長谷川新氏、長門茂明氏((有)内海ファーム)。東北からは、大谷隆二氏((独)東北農業研究センター)、日野杉雅彦氏(雅ファーム)、盛川周祐氏((有)盛川農場)、佐藤彰一氏((有)米シスト庄内)、福士英雄氏((農)羽白開発)を中心に北海道・東北の直播エキスパートが一堂に会した総勢約100名がサミットに参加。初日の実践報告会では、北海道地区代表として空知農業改良普及センター齋藤氏、東北地区代表として東北農研センター大谷氏が報告を行なった。齋藤・大谷両氏の共通認識は、直播における発芽率の向上は播種機の精度もさることながら、良好な播種床を造成することの重要性。良好な播種床造成において、鎮圧作業はとりわけ重要視されている。入念な圃場の均平・鎮圧を行い、播種手段は特別な水稲用の播種機でなく、単純なドリルでも十分な成果を上げている盛川氏などの事例も紹介された。

翌12日の圃場見学では、美唄市と岩見沢市北村地区の2カ所を回った。従来の技術指導者たちが指導してきた湛水土中直播栽培では、出芽苗立を良好にするためには、カルパーを種籾に粉衣する作業が不可欠と言われてきた。そのために、美唄では未だカルパー紛衣による湛水直播が大規模に行なわれている。しかし近年では、北村地区の生産者は湛水直播において、カルパー粉衣や土中播種は行わず、表層に播いて成果を上げており、また乾田直播に移行する流れがある。次回は北海道の生産者たちが東北に赴き、東北での乾田直播を検証することが語り合われた。

現状に疑問を抱いていることの中から、自らが経営リスクを背負って、実践・実証してきたことが彼らの技術革新を成功に導いた。地域ごとに異なる条件や様々な手法を実践してきた農業経営者は時として批判の対象ともなってきたが、今回開催された一連の研修会や実演会は、今後の日本の農業経営に更なる革新をもたらす意義深いイベントになるといえよう。

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