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要は和食のツマモノの発想だよ。懐石料理なんかでモミジの葉っぱとか使うだろ? 和食には花鳥風月っていう基本的なテーマがあるけど、それは洋食にはないわけ。最近だと洞爺湖サミットをやったホテルのフレンチレストランで、花を使った料理が話題になったよな。あれだってもともと洋食にはない概念だから注目されたんだよ。
それを、じゃあイタリアンのシェフに使わせるにはどうすりゃいいかって考えたとき、ここはイタリアじゃねえぞ、日本だぞって俺は言ってやるの。なにがイタリア料理だよ、俺からしたら全部日本料理だよバカ野郎ってね。そういう発想をせずに、イタリアンだからって理屈で考えると狭い料理になっちゃうのよ。
提案する花にしても、ただ綺麗だったらいいってもんじゃないよ。まず注意しなくちゃいけないのは、毒がないかどうかね。植物図鑑でしっかり調べる必要がある。
それで毒がなければ、食べてみる。香りはどうか、味にはどんな特徴があるか、自分で調べてみるわけよ。たまにホームセンターの花売り場でつまみ食いすることもあるよ。店員には「この爺さんボケてるんじゃないか」って目で見られるけどな。
花の味も千差万別だよ。たとえばベゴニアだったら酸っぱいし、ナデシコなら甘くて香りが濃厚。当然それに合う料理も変わってくるだろ? 酸味がある花だったら、ステーキに添えて肉と一緒に食べるなんていいじゃんよ。そういうことまでしっかりシェフに提案するの。味だけじゃなく、形に意味があるケースだってあるよ。ブルーウイングっていう蝶に似た花なんて、皿の上で蝶が舞っているみたいで、料理に動きを与えることができるわけ。花があるんだから、そこには蝶もいますよって演出だね。
もちろん花には流行があるし、レストランのお客さんには女性が多いから、色の流行を押さえておくことも大切だよ。ファッションの流行と花の流行とは関係があるから、俺は女性誌を見ることにしている。農家だからって農業の本ばっかり読んでトマトの作り方とか勉強してもしょうがないのよ。今の若い子のファッションはどうだとか、世間の動きに常に気を配っておくことだね。だけど俺がコンビニのレジで『CanCam』を抱えて並んでっと、隣のお姉さんが「まさか」って顔して見るんだよ。別になんも悪いことしてねえのによ。
最近のニュースを見てると、真面目そうな人ほど何やってるのかわからなくて、俺はおっかないね。日頃からバカだバカだって思われることやってる人間のほうが、案外まともだったりしてね。
それを、じゃあイタリアンのシェフに使わせるにはどうすりゃいいかって考えたとき、ここはイタリアじゃねえぞ、日本だぞって俺は言ってやるの。なにがイタリア料理だよ、俺からしたら全部日本料理だよバカ野郎ってね。そういう発想をせずに、イタリアンだからって理屈で考えると狭い料理になっちゃうのよ。
提案する花にしても、ただ綺麗だったらいいってもんじゃないよ。まず注意しなくちゃいけないのは、毒がないかどうかね。植物図鑑でしっかり調べる必要がある。
それで毒がなければ、食べてみる。香りはどうか、味にはどんな特徴があるか、自分で調べてみるわけよ。たまにホームセンターの花売り場でつまみ食いすることもあるよ。店員には「この爺さんボケてるんじゃないか」って目で見られるけどな。
花の味も千差万別だよ。たとえばベゴニアだったら酸っぱいし、ナデシコなら甘くて香りが濃厚。当然それに合う料理も変わってくるだろ? 酸味がある花だったら、ステーキに添えて肉と一緒に食べるなんていいじゃんよ。そういうことまでしっかりシェフに提案するの。味だけじゃなく、形に意味があるケースだってあるよ。ブルーウイングっていう蝶に似た花なんて、皿の上で蝶が舞っているみたいで、料理に動きを与えることができるわけ。花があるんだから、そこには蝶もいますよって演出だね。
もちろん花には流行があるし、レストランのお客さんには女性が多いから、色の流行を押さえておくことも大切だよ。ファッションの流行と花の流行とは関係があるから、俺は女性誌を見ることにしている。農家だからって農業の本ばっかり読んでトマトの作り方とか勉強してもしょうがないのよ。今の若い子のファッションはどうだとか、世間の動きに常に気を配っておくことだね。だけど俺がコンビニのレジで『CanCam』を抱えて並んでっと、隣のお姉さんが「まさか」って顔して見るんだよ。別になんも悪いことしてねえのによ。
最近のニュースを見てると、真面目そうな人ほど何やってるのかわからなくて、俺はおっかないね。日頃からバカだバカだって思われることやってる人間のほうが、案外まともだったりしてね。
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浅野悦男 アサノエツオ
エコファーム・アサノ
オーナー
1944年生まれ。千葉県八街市の「エコファーム・アサノ」オーナー。2.5haの圃場で100品目を超える西洋野菜を栽培し、全国のレストランに販売する。ユニークな発想から生み出されるメニュー提案が、イタリアンやフレンチなどレストラン関係者の注目を集め、取引先のシェフたちが「農場参り」を行なっている。
エコファーム・アサノ 脳業発想力
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