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実はおまけがあった。出会い系サイトからのお誘いである。最初は分からずに開いたところガンガン来るようになった。同じ携帯電話会社を利用する生産者に聞いてみると、やはり同じ様なお誘いメールがたくさんやってくるようだ。
その後、JAにクレームを伝えると、その様な報告は初めてだと回答された。パスワードを変更しても数日で同じ結果になってしまった。これ以上はマズイと考え、以前使っていた携帯会社の月額100円の有料ウエザーニュースに戻すことにした。残念なことに、この出会い系サイトからのお誘いにハマッてしまった生産者もいるようだ。単純な個人情報漏えいなのだろうか? もしかしてJAの誰かと日本気象協会が組んで将来離農する貧農作りに協力しているのかもしれない。だとすれば、ご協力ありがとう。「タダほど高い物はない」、その好例なのかもしれない。
気象庁をバカにしているのではない。世の中100%を当てるなんて不可能なのは誰でも知っているし、農業のみならず、最終的にはすべての産業、職業に影響を及ぼすこの天気予報が役に立っていることも十分理解している。ただ長期予報、それも3カ月予報は止めた方がいい。まだ覚えているが今年の5月23日発表の北海道3カ月予報では気温は平年並みから高い、降水量も同じく平年並みからやや多いであったが、現実の6月は低温、7月は低温に平年の3倍以上の降水量でこれには参った。8月7日からは低温情報が出たがその日から平年の気温になった。
6月にエルニーニョが発生したのに低温情報も流さず、北海道では台風に気を付けろ? 普通エルニーニョが発生すると太平洋高気圧が弱くなり、低温になり高気圧の西の外周を沿って移動する台風は本州では多くても、北海道の様な緯度の高いところでは被害が少ないことは自家用パイロット気象の学科試験にも出ている、いわば常識である。
楽に稼ぐためには“手を抜く”のが一番!?
それにしても今年の麦は悲惨な状況であった。地域の麦生産者で全量、等(検査)に受かったなんて話を聞かない。日々努力を怠らない私は地元で50haを超える地域最大面積の麦を栽培しているが、全量、等(検査)を通った。それはそれで大変な騒ぎになる。ほぼ全員規格外の麦でなぜ私だけがということらしい。簡単である。米国のコンサルタントに土壌分析を依頼しているからだ。
そんな簡単なことで良い作物になるのか疑問に感じる生産者もいるかもしれないが、事実は事実。農業は個人経営であり、それに従事する我々は個人経営者である。基本的に好き勝手な経営をやっても、誰も文句は言わないが、日本の転作田で大豆、麦を栽培することは政権が変わったとしても農政の呪縛から解放されることはできない。同じような作物を栽培している米国の生産者の多くはコンサルティングを受けている。実はお金を支払い、黙って言うことを聞いていた方が楽に稼げるのも本当だ。早い話、知的な部分をコントロールする大脳をフル活用しなくてもいいのだ。もっとはっきり言うと、肥料設計は他人の責任にして、農地の拡大やバカ息子を半バカに向上させる努力にエネルギー転換すべきだ。地元JA関係者の話によるとあいつは特殊な肥料と農薬をやっているなどの話を聞くが、そんな農薬あったら教えていただきたいし、豊かさを知ろうとしない者に未来はない。そんなノー天気な生産者に言いたい。「汝の隣人を愛しなさい」。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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