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【世界の農業機械・資材トレンド】
オーストラリア、オランダ、フィンランド、南アフリカ
- 編集部
- 第20回 2009年10月01日
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オーストラリア 砂糖生産の切り札はケース社製IH改良型収穫機
オーストラリアのサトウキビ産業は、ケース社製IH型収穫機8000シリーズの牽引式(写真)と自走式の性能を、間もなく評価できるようになるだろう。待ちに待った同シリーズが、2009年中にいよいよ発売されるのだ。
これまで使われてきた7000シリーズに代わる2台のプロトタイプは、ブラジル・ピラシカバ市にある同社プラントで組み立てられた後、米国・ミズーリ州で2年に渡る評価プログラムを受けていた。それももうじき終了し、オーストラリアのクイーンズランド州バンダバーグ市にあった工場で生産されたIH型サトウキビ収穫機の後継機になる。
購入希望者とIH型を扱うディーラーたちは、2008年にはブラジルに飛び、生産設備と同機が農地で稼働する様子を実際に見ている。クイーンズランド州でIH型の販売マネージャーを務めるパトリック・マクヴェイ氏は、「私たち訪問団が新型の2機種を見て感動したのは外見だけではない。何よりも作業する者に配慮して大幅に向上した高いレベルの快適性だ」と語っている。
新型の収穫機が到着する時期は、時間に追われる我が国のサトウキビ生産者にとって重要な意味を持つ。砂糖生産が主要産業のバーデキン地区の場合、1200haの農地で綿花を栽培する案が検討されており、一方で大豆の生産量を増やそうという動きもある。
「私が話した顧客たちは2009年度に関して比較的楽観的で、2008年度のようなひどい状況にはならないのではないかと考えている」とマクヴェイ氏は言う。
IH型の設計技師たちに取材したところ、従来の7000シリーズの基本的な“内部構造”には原則として手を着けていない。だが、エンジンと冷却器がアップデートされているほか、260kW/353馬力・排気量9Rのエンジンは、修理や補修のコストを削減できるよう破片が入り込まない加圧式容器に収納されている。
牽引式も自走式も新製品には操作が簡単なジョイスティックレバーが装備されている。さらに効率性を高めた油圧回路と新しいチョッパー・システムが600人の専門家によるAFS(Advanced Farming Systems=先進農業システム)に関するモニター調査によって標準装備することが決定している。ケース社は操作を単純化するために最新鋭のAFS自動誘導装置を導入している。
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