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特集

増収こそ稲作経営の王道〜経営者よ、現状に甘んじることなかれ〜

COLUMN 世界各国の反収はどうなっているのか


 FAOの統計で驚かされるのは、日本のコメ生産量の低下もさることながら、中国とインドでのコメ生産の急増だろう。特に、世界最大のコメ生産国である中国の勢いはものすごいものがある。日本と同じ中粒種を生産している黒竜江省などの北方では年1回しか収穫ができない。しかし、言うまでもなく中国は国土は広い。地域によって稲作の形態も違えば、品種も異なる。南方ではインディカ米を年3回収穫が可能だからこそ、この生産量になっている。

 さて興味深いのは、反収である。九州大学大学院農学研究院・伊東正一教授が開設しているホームページでは「世界の食料統計」及び世界の穀物の国際価格を調べることができる。下に掲載したのが、日本の生産面積と反収である(註・ホームページ上では「単収」としてあるためそのままとした。また生産量等の数値は編集で単位を変更した)。反収が頭打ちとなり、生産効率が頭打ちとなっている現状がよくわかるだろう。ちなみに、生産量世界一を誇る中国はどうかといえば、2005年で反収約450kg。20年前は250kgに過ぎなかった。多収米を栽培していることを割引いても、生産効率が日本と遜色ないところに来ているのかもしれない。なお、米国は2005年の段階で日本とほぼ同じ約550kg、韓国480kg、オーストラリアは約700kgであった。米産業が世界に打って出ていくには、やはり増収によるコスト削減は不可欠であるといえるだろう。


事例紹介 コストを掛けて減収させられる“愚かさ”に気づけ


まだ「品質と収量は両立するのが難しい」と考えている方もおいでであろう。しかし、その難しい問題をやすやすとクリアした方がいる。平野廣明氏(新潟県新潟市)だ。いかにして平野氏は増収し、増益を実現させたか? 成功の鍵は、自らデータを取りながら検証していったことにあった。

 新潟市北潟で22haの稲作経営者平野廣明氏(56歳)。その他、8haの作業請負もこなすが、労働力は奥さんと2人だけ。地域のBLコシヒカリの平均収量は8〜9俵。だが、平野氏の収量は全面積平均で12俵前後。ちなみに、平野氏はBLではなく従来のコシヒカリを作っている。新潟県では食味を維持するという理由から8俵を目標にした指導をしているが、コメ業者は競って平野氏の米を求めてくる。12俵をとる平野氏の食味評価が高いからだ。平野氏の販売価格は地元相場の1俵1万50000円、皆と同じ値段だ。でも、4俵の増収だからそれだけで他の人より10a当たりで6万円利益が多い。しかも肥料は窒素成分にして1.5kg。リン酸、カリはゼロだ。

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