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土門「辛」聞

生産調整にからめてバラマキ色薄めた戸別所得補償

「官」から「政」へ―。そんなスローガンを掲げた新内閣が発足して約1カ月。慣らし運転なしにいきなりトップギアにして、どの大臣もフル回転中だ。10月22日発売の週刊文春は、鳩山内閣の各大臣の通知簿を公表してきた。わが赤松広隆農水相は、藤井裕久財務相から長妻昭厚生労働相や原口一博総務相と並んで無能大臣のラク印を押されている。

 「官」から「政」へ―。そんなスローガンを掲げた新内閣が発足して約1カ月。慣らし運転なしにいきなりトップギアにして、どの大臣もフル回転中だ。10月22日発売の週刊文春は、鳩山内閣の各大臣の通知簿を公表してきた。わが赤松広隆農水相は、藤井裕久財務相から長妻昭厚生労働相や原口一博総務相と並んで無能大臣のラク印を押されている。

 結果として来年度予算の概算要求が前年度より7.5%も多い総額2兆7億円に膨らませてしまったことが、週刊文春のマイナス評価になった。ただ、わが山田正彦副大臣の名誉のために言い添えておきたい。大臣、副大臣、政務官の政務3役のうち、誰よりもムダな予算を切り込もうとしたのは、何を隠そう、わが山田副大臣である。10月22日付け産経新聞がこんなレポートを掲載していた。

 「だめだ、だめだ! 局長、こんな予算は絶対に認められない」

 名指しをされた局長は、何となく想像がつくが、ご本人の名誉のため、ここは固有名詞を書くのはよしておこう。ただ一つだけ言いたいのは、補助金をつけなければ、仕事ができないというのは、民主党政権下の霞が関官僚としては失格である。この厳しい財政事情下、補助金をつけなくとも、政策を展開できる、そんな能力を有する官僚だけが求められているのである。


戸別補償プラス転作奨励金マイナス

 さて鳴り物入りの「農家戸別所得補償」。いよいよ来年度から動き出すことになった。本来、戸別所得補償なる政策は、FTA(自由貿易協定)やWTO(世界貿易機関)で低率関税を受諾後の米の大幅下落に対する代償措置として導入されるべきものと主張してきた。低率関税受諾と関係なく導入することは、結果として、税金のバラマキに終わるという理由で批判してきたが、「戸別所得補償制度に関するモデル対策」(略称・戸別所得補償モデル対策)に示された仕組みを拝見した限り、まずまずの合格点ではないかと思った。

 何はともあれ「農林水産予算概算要求の概要」の8・9頁に、戸別所得補償モデル対策との表題で括られた項目に目を通してもらいたい(編集部註・左頁に同箇所を抜粋)。このモデル対策は、「米戸別所得補償モデル事業」(略称・所得補償モデル事業)と「水田利活用自給力事業」の2つからなる。概算段階の要求額は、前者が3371億円、後者に2167億円、総額5618億円。

 両事業をざっくりとみた印象は、バラマキと世間から批判を浴びている戸別所得補償を生産調整とうまくからめて、そのバラマキ色を薄め、なおかつ平成15年に策定した「米政策改革大綱」の方向に沿った制度改革を目指したように受け取った。

 概要をお読みいただければ、2つの事業内容について、ある程度イメージをつかめると思うが、生産数量目標を達成したら、前者。達成しなくても、後者の転作奨励金が入る。これはある意味で画期的。農業団体と農政族がタッグを組んで農政を私物化してした自民党政権時代では考えられなかったことである。

 今後の課題として残ったのは、所得補償に面積要件などをつけることだが、今回は、両事業とも販売農家に限った。つまり、経営耕地面積30a以上または農産物販売金額が年間50万円以上の農家が対象となる。これでも農協組織は不満らしい。すべての農家を対象にしてもらわなければ、農協の事業運営上、支障が出てくるのだろう。

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