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あとは野菜じゃねえけど、口のあるものもいけねえって爺さんに教わった。畜産には手を出すなって。堆肥を作るための有畜農業ならいいかもしれねえけど、単体の事業としてはダメだって。子牛や子豚を買ったって、餌代ばっかり先にかかってすぐに金にならねえし、売るときの値段も人に決められちまう。それじゃ合わねえじゃんよ。だいたい飼料を売ってる商社がなんで豚や牛を飼わねえんだよ。あいつら安い原価の餌を使えるのに手を出さねえじゃん。それだけリスクが高いんだよ。それでうちの爺さんは言ったもんよ。「牛なんかに手を出せば、行き詰まって最期はギュウって目にあう。豚なんかやったら最期はトンでもねえことになる。鶏なんかトリ返しがつかねえぞ」って。だから俺は畜産ばかりはやる気がなかったね。
農産物ってのは、工業製品みたいに生産量や出荷時期を完全にはコントロールできねえんだから、常に在庫管理の問題がつきまとう。在庫が過剰になればリスクが大きくなるし、不足すれば取引先に迷惑をかけちまう。その間のどこに落とし所を求めるかは、自分の規模や売り先、営業力を見極めて考えたらいいじゃんよ。
農産物ってのは、工業製品みたいに生産量や出荷時期を完全にはコントロールできねえんだから、常に在庫管理の問題がつきまとう。在庫が過剰になればリスクが大きくなるし、不足すれば取引先に迷惑をかけちまう。その間のどこに落とし所を求めるかは、自分の規模や売り先、営業力を見極めて考えたらいいじゃんよ。
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浅野悦男 アサノエツオ
エコファーム・アサノ
オーナー
1944年生まれ。千葉県八街市の「エコファーム・アサノ」オーナー。2.5haの圃場で100品目を超える西洋野菜を栽培し、全国のレストランに販売する。ユニークな発想から生み出されるメニュー提案が、イタリアンやフレンチなどレストラン関係者の注目を集め、取引先のシェフたちが「農場参り」を行なっている。
エコファーム・アサノ 脳業発想力
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