記事閲覧
【坂上隆の幸せを見える化する農業ビジネス】
農業はノウハウが命
- 農業生産法人 株式会社さかうえ 社長 坂上隆
- 第11回 2009年11月01日
- この記事をPDFで読む
10月に2週間ほど、視察目的でヨーロッパへ行く。ヨーロッパを訪れるのは初めてだ。農業先進国でどういったノウハウがどのように経営に活かされているか、それを確認したいと思っている。
昨年は本誌の視察ツアーでドバイに行った。そこで自分の経営感覚に強く残ったのは、資本と労働と経営が純化し、その結果、それぞれが分化した形でビジネスが行なわれているということだ。それに比べて、日本では資本家、労働者、経営者が未分化している。いい悪いの話ではなく、海外視察はこうした物事の直観的な見方を養ういい機会である。
資本と労働と経営の分化をどう位置づけるにせよ、3つの串刺しにし、事業を発展させられるのが、今回のテーマ、「ノウハウ」である。今、農業参入する多くの企業が、農家と組みたがっている。企業は資本もあるし、労働力も調達できるし、つちかった経営力だって小さなものではない。それで一体何を求めているかといえば、ノウハウなのである。
実際に農業の世界で、ノウハウが“商品”として求められている。わが社では、多様な圃場で多様な作物を作るべく、作物の数量や品質、納期をプランする「農業工程管理システム」を自社開発し、実践的に使用してきた。そのノウハウをデータベース化したシステムを、現在は商品として販売するまでになった。手前味噌ながら、我われと同じように事業拡大を目指す農業法人、新規参入企業から、課題解決のツールとして評価を受けている。
昨年は本誌の視察ツアーでドバイに行った。そこで自分の経営感覚に強く残ったのは、資本と労働と経営が純化し、その結果、それぞれが分化した形でビジネスが行なわれているということだ。それに比べて、日本では資本家、労働者、経営者が未分化している。いい悪いの話ではなく、海外視察はこうした物事の直観的な見方を養ういい機会である。
資本と労働と経営の分化をどう位置づけるにせよ、3つの串刺しにし、事業を発展させられるのが、今回のテーマ、「ノウハウ」である。今、農業参入する多くの企業が、農家と組みたがっている。企業は資本もあるし、労働力も調達できるし、つちかった経営力だって小さなものではない。それで一体何を求めているかといえば、ノウハウなのである。
ノウハウは国境を越える
実際に農業の世界で、ノウハウが“商品”として求められている。わが社では、多様な圃場で多様な作物を作るべく、作物の数量や品質、納期をプランする「農業工程管理システム」を自社開発し、実践的に使用してきた。そのノウハウをデータベース化したシステムを、現在は商品として販売するまでになった。手前味噌ながら、我われと同じように事業拡大を目指す農業法人、新規参入企業から、課題解決のツールとして評価を受けている。
会員の方はここからログイン

坂上隆 サカウエタカシ
農業生産法人 株式会社さかうえ
社長
1968年鹿児島県生まれ。24歳で就農。コンビニおでん用ダイコンの契約栽培拡大を通して、98年から生産工程・投資・予算管理の「見える化」に着手。これを進化させたIT活用による工程管理システム開発に数千万円単位で投資し続けている。現在、150haの作付面積で、青汁用ケール、ポテトチップ用ジャガイモ、焼酎用サツマイモなどを生産、提携メーカーへ全量出荷する。「契約数量・品質・納期は完全100%遵守」がポリシー。03年、500馬力のコーンハーベスタ購入に自己資金3000万円を投下し、トウモロコシ事業に参入。コーンサイレージ製造販売とデントコーン受託生産管理を組み合わせた畜産ソリューションを日本で初めて事業化。売上高2億7000万円。08年から食品加工事業に進出。剣道7段。
坂上隆の幸せを見える化する農業ビジネス
ランキング
WHAT'S NEW
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2023/07/26)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2020/12/17)
