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土門「辛」聞

所得補償と水田利活用自給力向上事業を評価する


 赤松大臣が、栃木県小山市で同県農協中央会の幹部と懇談しているが、これは地元の事情があったようだ。小山市選出の山岡賢次国会対策委員長が、大臣と農協組織の関係を修復すべく、懇談の場をセットしたらしく、山岡氏は、「過去のことは問わない。これから農業をどうするか、一緒に前向きに考えていきたい」と語りかける場面もあったと朝日新聞栃木版が伝えている。

 この場では過剰米対策の話は一切出なかった。すでに全中が政策提案を出しているので、それとの重複を避けるため、農協サイドがあえて話題にしなかったということらしい。ならば、伊澤会長以下、雁首を並べた農協組合長らは、政務三役に近い筋が「過剰米対策はやらない」という方針を決めていることを全中から知らされているのだろうか。

 過剰米対策をやらない――これが何を意味するのか。農協組合長らはしっかりと考えるべきである。売り先を全農に任せておくようなことは決してできないはずだ。ましてや政治にうつつを抜かすこともできない。農協組合長自ら米俵を担いで消費地に売り歩く努力が求められているのである。

 2003年の米政策改革大綱大綱には、需給調整システムについて、「農業者や産地が、自らの判断により適量のコメ生産を行なうなど、主体的な需給調整が実施されていること」、集荷・流通について、「コメの需給・価格に関する情報が個々の農業者に的確に伝わり、需要動向に応じた集荷・流通が行なわれる体制が整備がされていること」と書かれている。

 しかも大綱は、04年度にスタート、7年間の助走期間を経て、2010度を「目標年次」に、「コメづくりの本来あるべき姿の実現」を目指すとの目標を掲げている。

 全中の「政策提案」には、相も変わらず生産調整に行政の関与を強化する要求が盛り込まれている。米政策改革大綱では、その行政の関与を07年度でやめさせる方針を掲げていたが、当然、政務三役は大綱の精神に沿って、ゼロ回答に近い。


農政私物化の舞台、地域水田農業推進協議会にメス

 これにより全農が打ち出してくる2010年産米の概算金はかなり低く抑えられた額になることは必至である。ここで思い出されるのは、07年産米で全農が7000円と示した概算金の額である。この時、産地に大ショックが走り、全農県本部や農協が追加払いをして事態を収拾したことがあった。

 政府による「出口対策」が期待できないとあっては、07年度産米のように全農が示した概算金に県本部や農協がそれぞれ追加払いするようなことは絶対にあり得ないはずである。組合長自らが率先して販売先を開拓し、販売の見込み量を把握して、地域水田農業推進協議会の場で、大規模生産者や集荷業者の生産調整方針作成者と、民主的、かつ公平に生産調整面積の配分を行なうことである。

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