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土門「辛」聞

所得補償と水田利活用自給力向上事業を評価する


 地域水田農業推進協議会とは――農協組織が農政を私物化してきた舞台である。行政と結託して地域水田農業推進協議会の運営を恣にし、善良な大規模生産者や集荷業者に苦汁を飲ませてきた。民主党農政は、これにもメスを入れてきた。最大の改革点は、協議会を骨抜きにしてしまったことである。

 従来、協議会は転作作物に対する産地づくり交付金の助成メニュー作成や、交付金(補助金)の配布などを扱ってきたが、産地づくり交付金など転作助成金が水田利活用自給力向上事業に統合され、国直轄になったことから、補助金の配布は国から直接、生産者へ支払われることになる。大臣官房政策課の戸別所得補償制度推進チーム担当者に、今後の協議会のあり方について聞いてみた。

 「戸別所得補償や水田利活用自給力向上事業の参加推進の普及役を大いにやってもらいます。それに戸別所得補償の対象となった生産者が正しく生産調整に取り組んでいるかどうかを現地確認してもらいます」

 そういえば、講演会後の質疑応答でも「生産確認作業をどうするのか」との質問が出ていた。わが山田副大臣は、「人工衛星を活用するなど、模索中。確認は、農政事務所、県、市町村を通じて」と素っ気なく答えていた。農政ジャーナリストの会の面々が「政策をよく理解していないのでは……」と酷評していたのは、どうやらこの答弁にも原因があるようだ。

 農政ジャーナリストの会の面々は、この確認手法では、過剰米が発生すると心配されておられるようだが、筆者の考え方は違う。「出口対策」と呼ばれる過剰米対策をやめることによって、自ずから需給は調整がつくものである。かりに天候による豊作で過剰米が生じた場合は別途保険で対応すればすむ話ではなかろうか。これが市場経済というものである。

 農協組織が歪めたコメの生産と流通を是正するという一点だけでも、戸別所得補償と水田利活用自給力向上事業は評価に値するものである。

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