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海外レポート

ヒール宮井のAGRITECHNICA2009訪問記 前編

ドイツ・ハノーバーで2年に1回開催されている世界最大の農機展示会、AGRITECHNICAに北海道長沼町のヒール宮井こと宮井能雅氏が参加したのは先月号の同氏のコラムでもお知らせした。今月号および来月号では、会場で宮井氏が撮影した農機の写真を中心に掲載する。

コンピュータ化が進むトラクター、使いこなせます?

 今回も2年に1度ドイツ・ハノーバーで開催される国際農業機械展“アグリテクニカ”に畑作生産者、酪農、メカニックの計4名で行くことになった。後から分かったことだが、札幌においても事前にドイツ農業協会主催で、このファームショウのプレビューが行われていて農業機械メーカーのみならず、農業資材、大学関係者も多く参加したことからもヨーロッパ農業への関心の高さがうかがわれる。

 広さ30haに世界40カ国、2000社を超える展示があり、開催中は35万人以上が集まるヨーロッパでは一番の農業祭である。

 この期間中は世界中から多くの参加者がやってくるので、スキポール(オランダ)からハノーバー行きの航空券は取れず、150d北のブレーメンに着き、宿泊した翌朝早くには時速160dの高速列車でハノーバーに向かい、駅近くのホテルに荷物を預け、午後から2日半にわたりヨーロッパの英知あふれるファームショウを堪能した。

 さてこの2日半で何を見て、何を学んだか? ん~答えに苦労します。というのも、機械的な進歩はあるが、そろそろ限界かなと言う感じがした。ただ、オペレーションに関してはコンピュータ化の勢いがすごいと感じた。現在のトラクターやコンバインにも装着されているが、どの地点でリア・ヒッチを上げ、下げするか、PTOの入り切り、エンジンの負荷の調整、GPSでオートステアーによる夜間作業の利便性を100%使いこなすのは20代の若者でも難しいかもしれない。このような機械は以前「乗って作業する」という感覚であったが、最近は「作業をモニターするために乗る」に変化している。「そんなもの、おらっちには関係ねえ!」と言われればそれまでのことではあるが、北海道農業の将来を考えた場合、以前の体力勝負だけではだめで、工学的な基礎知識も必要になってこよう。

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