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【海外レポート】
ヒール宮井のAGRITECHNICA2009訪問記 前編
- 西南農場 代表取締役 宮井能雅
- 2010年02月01日
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コンピュータ化が進むトラクター、使いこなせます?
今回も2年に1度ドイツ・ハノーバーで開催される国際農業機械展“アグリテクニカ”に畑作生産者、酪農、メカニックの計4名で行くことになった。後から分かったことだが、札幌においても事前にドイツ農業協会主催で、このファームショウのプレビューが行われていて農業機械メーカーのみならず、農業資材、大学関係者も多く参加したことからもヨーロッパ農業への関心の高さがうかがわれる。
広さ30haに世界40カ国、2000社を超える展示があり、開催中は35万人以上が集まるヨーロッパでは一番の農業祭である。
この期間中は世界中から多くの参加者がやってくるので、スキポール(オランダ)からハノーバー行きの航空券は取れず、150d北のブレーメンに着き、宿泊した翌朝早くには時速160dの高速列車でハノーバーに向かい、駅近くのホテルに荷物を預け、午後から2日半にわたりヨーロッパの英知あふれるファームショウを堪能した。
さてこの2日半で何を見て、何を学んだか? ん~答えに苦労します。というのも、機械的な進歩はあるが、そろそろ限界かなと言う感じがした。ただ、オペレーションに関してはコンピュータ化の勢いがすごいと感じた。現在のトラクターやコンバインにも装着されているが、どの地点でリア・ヒッチを上げ、下げするか、PTOの入り切り、エンジンの負荷の調整、GPSでオートステアーによる夜間作業の利便性を100%使いこなすのは20代の若者でも難しいかもしれない。このような機械は以前「乗って作業する」という感覚であったが、最近は「作業をモニターするために乗る」に変化している。「そんなもの、おらっちには関係ねえ!」と言われればそれまでのことではあるが、北海道農業の将来を考えた場合、以前の体力勝負だけではだめで、工学的な基礎知識も必要になってこよう。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
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