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土門「辛」聞

戸別所得補償、水田利活用、フル作付け。あなたはどのコース?



コメ粉需要に勝負をかける大潟村生産者

 水田利活用コースで最多の助成金は10a/8万円の新規需要米。コメ粉用・飼料用・バイオ燃料用、WCS用稲。なかんずく着目を浴びているのがコメ粉用である。これに勝負をかけるのが秋田・大潟村のあきたこまち生産者協会(涌井徹代表)。その大潟村ヘ足を運んだのは、1月15日のことだった。

 コメ粉の最大のポイントは、需要があるかどうか、この一点に尽きる。コメ粉需要に期待する生産者には、こんな話をしてきた。

 「世界の穀物貿易は極めて不安定な状況にある。将来、小麦粉の輸入が途絶するような状況にでもなれば、コメ粉に頼らざるを得なくなる局面もあるかもしれない。しかし、そうしたことがすぐにでもやってくるかといえば、ノーと言わざるを得ない。現時点では、消費者がコメ粉を受け入れてくれるかどうかがポイントで、半世紀以上も輸入小麦のおいしさに慣れ親しんだ日本の消費者の舌を変えるのは相当の時間なりエネルギーが必要となる。コメ粉普及の旗を振っている農水省の役人に、『最後にコメ粉製品を口にしたのは、いつのことだい』と聞けば、返事ができないぐらい食べた経験がないようだ。それに気になるのは、大手製粉メーカーがコメ粉に手を出そうとしていないことである」

 以前からコメ粉の普及を目指していた農水省は、2008年度補正予算でもコメ粉製造施設を整備したが不発気味。その際、コメ粉用米利用の先進事例集をまとめたが、筆者指摘のように、先進事例としてリストアップした26社の中にも大手製粉会社の名前はなかったし、彼らがコメ粉製品を売り出したというニュースもあまり耳にしない。

 コメ粉が、小麦粉の代替品として役割を果たすには、まだまだ機が熟していないということなのか。


大潟村ペナルティ問題決着

 前月号で触れた「大潟村ペナルティ問題」がようやく決着したようだ。筆者が大潟村を訪れた、その翌日に農水省は総合食料局長を秋田県に派遣。大潟村フル作付け農家にペナルティ措置を続けるなら、戸別所得補償の対象から秋田県を外すと最後通告。この兵糧攻めに県と農協組織はあえなく轟沈した。

 大潟村には、減反協力派VSフル作付け派という激しい対立概念がある。しかしそれも米価が2万円もした過去のことで、米価が大きく下落するにつれ、誰に勧められたということでもなく、フル作付け派からも自然と生産調整に取り組む農家が増えてきたのである。

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