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GAPレポート

消費者向け表示も解禁かJGAPの改訂作業進む

“JGAPのバイブル”ともいうべき『JGAP管理点と適合基準』および『JGAP運営・審査・認証の規則』。日本GAP協会の技術委員会は、これらを改良、開発する機関として発足した。現場から寄せられる意見をもとに基準の改良を進め、より使いやすいJGAPの発行準備を進めているが、2010年版にはこれまでにない大きな変化が予定されているという。技術委員長を務める亀若誠氏に改訂版の方向性をうかがった。 取材・文/土井学

2010年度に新たなJGAPが登場すると聞いています。開発途中とのことですが、従来のJGAPと異なるポイントを教えてください。

 2009年3月から、JGAPの技術委員会が新たな形で組織されました。当委員会の目的は『JGAP管理点と適合基準』および『JGAP運営・審査・認証の規則』を改良し、生産者にとってより使い勝手の良いJGAPを開発することです。

会合を重ねて活発な議論を行なっていますが、2010年度に発行される新たなJGAPの方向性は次の通りです。

1.版の名称を小数点表記から年数表記に変更

 まず、新しい版の呼び名は「JGAP2010」となります。これまでは「JGAP第1版」「JGAP第2・1版」といった表記をしていましたが、「タイトルに小数点がつくとわかりにくい」「いつ改正され、どれが最新版なのかわからない」などの意見が出たため、年数表記に改めることになりました。


2.国内項目とグローバルGAP同等性項目とに分割

 日本GAP協会は基本方針で「国際的に通用するJGAP」を謳っています。今回の改訂でもそれは変わらず、グローバルGAPとの同等性を確保することにしています。

しかし、グローバルGAPの中には、日本国内の農業現場には馴染みにくい項目がありました。そのためJGAP2010では『管理点と適合基準』を国内項目と同等性項目に分けることを予定しています。JGAP認証だけ必要な場合は国内項目だけに取り組み、グローバルGAP認証も必要な場合はそれらの両方に取り組むという仕組みです。JGAP認証だけを必要とする圧倒的多数の農場が取り組みやすい構成にするわけです。日本の農業環境・社会環境に最も適したGAPであると同時に、世界に通用する管理レベルを目指します。

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