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バイヤーが求めている「モノ」と「コト」

まだまだ駆け出し中なので、様々な農業経営者の作る魅力的なコメに出会いたい


神奈川県内で最も若くして五ツ星お米マイスターを取得

 神奈川県川崎市は政令指定都市である。戦後は重工業地帯が築かれただけでなく、江戸時代から栄えていた歴史を持つとともに、中心部から少し離れると緑が残る地域がある。

現在の人口は約140万人、首都圏に通勤するサラリーマンのベッドタウンとしても有名である。市内は7つの区があり、沿線・駅によって、その地域の住民が比較的高所得層あるいは庶民層と、ある程度分けられるという。
 今回紹介する2関屋精米店は、川崎市高津区、東急田園都市線溝の口駅から歩いて約10分の場所にある。

 「田園都市線の中でも、この溝の口駅周辺は、代々住んでいらっしゃる方と新しく来られた方が混住している地域です。もっとも川崎らしい地域といえるかもしれません」(取締役・関口正徳氏)

 現在29歳の関口氏は関屋精米店の3代目にあたる。戦後の1949年、祖父が創業し父親が後継者となったが、関口氏が大学在学中に父親が他界してしまう。急遽、後を継ぐことになった。商売やコメのいろはを学ぶ機会がなかったため、若手の米穀業界の関係者で結成されるグループ「若い米屋の会」の研修に参加し、お米マイスターを取得する(五ツ星)など、努力と研鑽に励み、新しい時代の米屋のあり方を模索している最中である。

精米店の経営者、お米マイスターであれば当然であるが、お客さんにコメを中心とした食生活を送ってもらうことが理想と考える関口氏は、ご飯それ自体を食べておいしいと思える品種を扱っている。
 「いろんな売り方があるとは思います。たとえばお客様から『こんな料理に合う品種はあるかしら?』と聞かれて、米屋がそれに合わせてブレンドする方法をとられている方もいますが、お客様の好みのコメであれば、どんな料理であってもそのコメを好んでくださるはずですし、お客様も納得してくださると思いますので、そういう方針です。もちろん、お客様の好みに柔軟にご対応させていただいております」

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