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今年の市場相場を読む

不況下で肉食拡大を占う野菜、ネギ、ナノハナ、ブロッコリー、カリフラワー



【今後の対応】

不況下でもブロッコリーは消費者から支持されている。調理が簡単でレンジ対応も可能だし、冷凍もできる。緑黄色野菜だから栄養面でも安心できる。いつも値頃で売られるようになったのだから人気はなおさらだ。生産面の課題としては、春秋の供給がまだ安定していない。産地の規模の問題もあるが、より計画的な出荷体制が必要だ。また、供給過剰時においても、茹でて冷凍すればいつでも利用できることをPRすることで、買い支えが強化される。

カリフラワー 小玉が家庭需要を喚起。不断の消費提案が需要回復の鍵

【概況】

東京市場のカリフラワーは、不作で入荷が激減した05年の翌年には一気に増えたが、単価も暴落した。そのため07年は入荷を減らして単価の回復が図られた。以降、09年まで横ばい傾向が続いている。ブロッコリーの産地とはあまり重複しておらず、茨城、福岡、長野、徳島などの洋菜産地が横並びで供給している。サラダシーズンの春から夏にかけては逆に供給が減っており、業務用中心の商材となっている。

【背景】

06年に急増したのは、減りすぎた前年をカバーする意味もあったが、小玉カリフラワーの生産が増えたことも関係している。大玉が業務用向けだとすると、小玉は家庭用にと開発されたもので、種苗会社や卸売会社が連動して増産に関わる事例もあった。ただしその後の不況で、一般需要が極端に落ちている。せっかく家庭需要に端緒が出てきた矢先の不況は、なんとも間が悪いが、それでも消費者の一部に支持層ができていることは確実。

【今後の対応】

いまや業務用需要が中心の品目となっており、盛衰の行方は一般需要をどう獲得するかにかかっている。小玉の生産なら反あたりの生産本数は多いのだから、大玉の単価より安く供給できるはずだ。ブロッコリーの成功事例を見るまでもなく、販売単価が安くて供給が安定していれば、一般需要への定着は可能である。主要産地がこれ以上生産を減らすことなく、地道にマーケットを開拓する方針を持つことが求められている。

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