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自分の畑は自分で診断する

これなら分かる「土と肥料」の実践講座-土の中の水 PFを知り、PFを生かす=水分管理と養分管理

 PFメーターの受感部はセラミックでできており、水分は自由に出入りできる仕組みになっています。そして、この筒状の本体に水を満たし、空気が入らないような状態で栓をします。これを土の構造をなるべく壊さないように太いドリル (二〇mmくらいの径)のようなもので所定の深さに穴をあけ、埋設します。

 PFメーターには、その埋設するセンサー部を地表から何cmの深さにするかによって、二〇cm、三〇cm、四〇cmというようにいくつかの種類があります。これは、作物根が地表面より何cmくらい下にもっとも分布しているかによって選定します。通常は二〇cmタイプのものが適切です。

 PFメーターを埋設した後、もし筒内に気泡が入っていたら、栓を取り、水をいっぱいに加えてやります。

 このPFメーターは、いくつかのメーカーから製造販売されていますが、なかでも大起理化工業のPFメーターは、土の測定機器専門メーカーらしく、現場で使いやすく作られています。メーター先端部もネジ式で交換が可能なので、破損しても対応がきき、またメーター部もワンタ。チで交換できます。そして、埋設用のドリルも別売で用意されています。

 ぜひ、自分の圃場に設置して、PFの変化を観察してみてください。とくに施設園芸においては、PFメーターは必需品といえます。かん水作業の自動化と適正化のためには、PFメーターの考え方とそれに基づいたかん水が絶対に必要です。

 つまり、PF値がいくつになったら水を与えるのか、その量とタイミングを知るのに、もっとも有効な道具なのです。一般には、PF二・五くらいがかん水開始点とされていますが、砂質土ではPF二・一くらいで開始する方がよいようです。そして砂質土ほど、かん水時間を短くして、ひんぱんな水かけをすることになります。

 この理由を図6で示して説明します。図6には、砂質の土と粘質の土の二種類を、その水分特性曲線と帯グラフで表してあります。

 まず、帯グラフの長さから、粘質な土に比べて砂質土は、最大容水量が小さいことが分かります。そして、正常有効水分という範囲がたいへん狭いことも砂質土の特徴といえます。また、二本の曲線を比べても、砂質土は、急に立ち上がっていく感じを示しており、かん水のタイミングが遅れると、一気に永久しおれ点にいってしまうことが分かります。

 今回はPFの紹介で終わってしまいましたが、このPFの概念は、土の耕起方法や排水の取り方、また砕土や鎮圧の作業の際に応用されていくはずです。

 つまり、土の粒子のすき間をいかに管理していくかという点に、水分管理の技術があるわけですが、その点では、PFの考え方は、単にかん水という水管理技術にとどまらず、適正な水分を保つ土壌孔隙を確保するための耕起などの場面でも生かされていくはずです。

 これまで、干ばつや湿害に何度も悩まされ続けてきました。私たちは、土の化学性と同時に物理性を知り、それを積極的に生かしていく方法と技術に、もっと大きな関心を持つ必要がありそうです。

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