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北海道に日本文化を無理に導入しても合理的ではない
男は外で稼ぎ、女は家を守る。どうですか九州のみなさん、男が家を守るのではなく、雪のある地域では女が家を守ることに耐えられますか? 雪のない地域に行くと必ず言われるのは「北海道って寒くて雪があって大変でしょう?」だ。だいたいの人は自分が住んでいる所よりも寒いところには行きたがらない。たぶん日本では住宅、生活環境が変わり、北に行くと不自由な生活を送ると思っているのだろう。
考えて見ればおかしな話だ。北海道に住むのは嫌だがニューヨークはOKなんでしょ? あそこは函館くらいの気温で、私にとっては温暖な地域だが本州の人達にとってやはり寒い地域になるのだろう。でもこんなに米国嫌いが多いのに函館よりもニューヨークなんですよね?
米国や北海道の家の中は全室暖房が基本なので、どの部屋にいてもシャツ1枚で歩き回ることが出来ますが、昔の家はリビングのみが暖かく、生まれてから7歳くらいまで住んでいた100坪を超えるレンガ住宅でさえトイレや寝室に暖房はなし、和室もあったが暖房はなかった。
だから、畳やふすま文化には小さいながらに違和感を持った記憶がある。この様な北の地に人を物理的に暖かくさせない日本文化を持ってきても、住む人を幸せにすることはないのは明白であり、現在の住宅の設計自体が北米2×4方式を始めとする寒冷地の歴史の長い他国の影響を北海道が受け入れることに時間はかからなかった。
例としては決して良くはないが、1995年1月17日の兵庫南部地震で、多くの人命と財産が失われた。その後、被災者の皆さんが住宅を建てられ、その際多くで北米方式が導入された。実は私はこの数年前に自宅を改装した。地元の大工さん達は当初この北米方式を認めなかったが、兵庫南部地震で北米方式の住宅が全損ゼロの数字を見せつけられるとインチキが簡単にできる日本古来工法よりも、簡単工法の北米方式を認めざるをえなかった。
北海道から見ると、日本文化は雪(根雪)がない地域の文化で、それ以外の地域を否定することを前提に学校の教科書の歴史が作られ、そして日本人ができ上がったのでしょうか。で、あなたは全室暖房の有雪文化と、全室暖房のない無雪日本文化のどちらがお好きですか? もちろん私は全室エアコンの効いた金髪・ブルーアイの文化が大好きです。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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