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バイヤーが求めている「モノ」と「コト」

私たちが目指しているのは生産者もお店も地域のお客様もみんなが幸せになれること


美味しい料理を通して生産者の思いも伝えたい

 昨年12月、東京・目白に落ち着いた雰囲気の居酒屋がオープンした。民家を改造した店内は、天井吹き抜けの明るく広い空間に、木の温もりが感じられる内装が施されている。「冥利なるたけ」という店名は「なるたけできる限りを尽くす」というコンセプトから付けられている。同店は、東京・麹町の人気フレンチレストラン、オーグードゥジュールグループがプロデュース。料理長であり仕入を担当する岡部藤夫氏は、長年フレンチシェフを務め、和食の経験も豊富な人物だ。

 「おいしいものはフレンチのほかにもたくさんある。だから料理を限定したくなかった。居酒屋は料理の幅が広い。それに、普段着のまま気軽においしいものを楽しんでいただきたいという思いもあるんです」

 店舗はJR目白駅から徒歩5分ほどの場所に位置する。サラリーマンにとっては勤務先と自宅の中間にあるという感じで、仕事帰りにちょっと寄るにはちょうどいい。オープンから順調にリピーターを増やしている。居酒屋ではあるが、食事のみという利用客も多いという。

 メニューには次のように宣言されている。

 「できる限り安心な食材、旬の食材にこだわっています。生産者・産地とのコミュニケーションを大切に、直接の仕入れにこだわっています」

 提供されている料理も「旬野菜とバーニャカウダ」「十五種の野菜のサラダ」「淡路産玉葱のステーキ」と、素材の持ち味を活かした構成になっている。

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