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【今年の市場相場を読む】
春以降に売り込みたい野菜類、ソラマメ、セルリー、ニガウリ、ニラ
- (株)農経企画情報センター 代表取締役 小林 彰一
- 第166回 2010年03月31日
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ソラマメ 鹿児島中心に出荷減の傾向。常識くつがえし秋まで消費誘導を
【概況】
東京市場のソラマメは、03年に6700t入荷していたものが、09年は4700tと激減状態にある。年末から3月までは、早出し豆類の大産地である鹿児島が圧倒的なシェアを持つ。春の最盛期は、関東では千葉と茨城から、四国では愛媛からの入荷が大きなピークを形成するが、6月は青森と秋田が中心となる。動きがほとんどないように見える夏から秋にかけても、実は北海道から細々と入荷されている。
【背景】
入荷増減のイニシアチブを握っているのは半分近いシェアを占める鹿児島だが、なぜか近年、そのほかの産地でも減少傾向が見える。年末年始にかけては季節を先取りする料理屋などの需要が中心で、一般に普及するには単価が高すぎる。一方、5月にピークを迎えて6月以降に激減するのは、ソラマメに代わってエダマメが本番を迎えるため、店頭で「売れなくなる」からだという。秋まで出荷しているのは北海道だけだ。
【今後の対応】
ほぼ周年にわたって入荷があるものの、一般消費者にとっての旬は初夏であり、ほかのシーズンは業務用需要しかない、というイメージが定着している。かつてはエダマメも、旬は6月からせいぜい8月いっぱいといわれてきたが、いまや10月頃まで東北から出荷されてくる。出回りさえすれば、消費者はなんの疑問もなく買ってくれるものだ。それと同じことがソラマメでもいえるのではないだろうか。産地も自信を持つべきだ。
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小林 彰一 コバヤシショウイチ
(株)農経企画情報センター
代表取締役
青果物など農産物流通専門のジャーナリスト。(株)農経企画情報センター代表取締役。「農経マーケティング・システムズ」を主宰、オピニオン情報紙『新感性』を発行。著書に、『ドキュメント青果物市場』、『日本を襲う外国青果物』、『レポート青果物の市場外流通』、『野菜のおいしさランキング』などがあるほか、生産、流通関係紙誌での執筆多数。
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