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【木内博一の和のマネジメントと郷の精神】
「キレイな国づくり」と「治安の確保」
- (有)和郷、生産組合(農)和郷園 代表理事 木内博一
- 第19回 2010年04月28日
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ヒューマンライフケア産業
日本の雇用統計を見ると、製造業に従事している人は3割を切っており、7割が非製造業に携わっている。そしてその非製造業の代表格がサービス業である。
こうなった背景を考えるに、製造業はどんどんイノベーションが進み、人の要らない自動化の製造へと舵を取ってきた。そうして製造業からあぶれた人をサービス業が吸収していった……となるはずだったが、現実は違う。かつて経済成長して、需要に対して供給が足りない時代には、ワンストップ的なコンビニやファミレスのようなサービスが成長産業になり得た。しかしあの手のビジネスモデルは、常に人口が増えていくという前提で成り立っている。
移民を受け入れて緩やかに人口を増やしている米国のような国では通用するが、日本は移民を受け入れておらず、少子高齢化が進んでいる。つまり製造業からあぶれた人は、またさらにサービス業からもあぶれる可能性があるのだ。
だからこれから日本の中で新たな雇用を見出し経済を活性化させるのは、これまでのサービス業よりもさらにサービスの奥行きが深い分野になっていくだろうと思う。私はこの新産業を「ヒューマンライフケア」と呼んでいる。「ケア」というと、「老人介護」に限定されがちだが違う。若くとも、ベビーシッターや家事手伝いといったサービスが必要な人もいる。
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木内博一 キウチヒロカズ
(有)和郷、生産組合(農)和郷園
代表理事
1967年千葉県生まれ。農業者大学校卒業後、90年に就農。96年事業会社(有)和郷を、98年生産組合(株)和郷園を設立。生産・流通事業のほか、リサイクル事業や冷凍工場、カット・パッキングセンター、直営店舗の展開をすすめる。05年海外事業部を立ち上げ、タイでマンゴー、バナナの生産開始。07年日本から香港への輸出事業スタート。現在、ターゲット国を拡大準備中。起業わずか15年でグループ売上約50億円の農系企業を築き上げた木内氏の「和のマネジメントと郷の精神」。『農業経営者』での連載で、その“事業ビジョンの本質”を初めて明かす。
木内博一の和のマネジメントと郷の精神
起業わずか15年でグループ売上約50億円の農業ビジネスを築き上げた“農業界の革命児”木内博一。攻めの一手を極める氏の経営戦略と思考プロセスを毎月、明かしていく。
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