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そうした場面でも迷うことなく、まず石灰飽和度の計算値に注目しましょう。そして小麦、大豆、ビートなどの栽培計画圃ではまず塩基交換容量(CEC)が20前後であれば、石灰飽和度50%は確保したいところです。30%程度ではカルシウム供給分に不足が生じます。またマグネシウム飽和度は、15%程度の確保が必要です。
大体、カルシウム飽和度が低くなっている土はマグネシウム飽和度も目標値に達していません。その場合、まず全国どこでも入手できる資材は炭酸苦土石灰です。この施用量は前号で述べた計算式を用いて行います。
そしてその計算式通り施用しても、その目標とする飽和度になる場合もあれば、ならない場合もあります。これこそ土の反応が複雑な要因で成り立っていることの証ともいえます。
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関祐二 セキユウジ
農業コンサルタント
1953年静岡県生まれ。東京農業大学において実践的な土壌学にふれる。75年より農業を営む。営農を続ける中、実際の農業の現場において土壌・肥料の知識がいかに不足しているかを知り、民間にも実践的な農業技術を伝播すべく、84年より土壌・肥料を中心とした農業コンサルタントを始める。 〒421-0411静岡県牧之原市坂口92 電話番号0548-29-0215
過剰の対策、欠乏の克服
「土壌診断」という言葉は農業界に浸透し、多くの人がその必要性を感じているものの、調査は専門機関に委ね、その処方に基づいた施肥を行なってきたのが現状だ。ここでは現場で農業者が主体となって行なう土壌調査と診断方法について紹介していく。
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