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【今年の市場相場を読む】
今年の初夏に力を入れたい商材、ミニトマト、トウモロコシ、メロン類、小玉スイカ
- (株)農経企画情報センター 代表取締役 小林 彰一
- 第167回 2010年04月28日
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ミニトマト 大玉漸減に対しミニは増勢。食味を訴求し初夏の目玉商材に
【概況】
東京市場のミニトマトは、近年明らかな漸増傾向にあり、04年対09年では入荷数量が2割以上増えながら単価は5%安にとどまっている。トマト類全体の中でのミニトマトの割合も、同時期対比で12%から15%に増えた。年間を通じてコンスタントに入荷しているが、冬から春先までやや低調になり、5~6月がピークとなる。入荷が多くて値頃になるため、初夏の重点商材として定着しつつある。
【背景】
ミニトマトが増えている一方で、通常のトマトはこの間1割減った。トマト全体の入荷量は差し引き5%程度減った勘定だ。ただしミニトマトの7割くらいは高単価商品だから、トマト全体の売上は横ばいといったところ。ミニの単価高はフルーツ系など高糖度系の増加という要因もある。また、トマトは小売店にとっての重点アイテムだから、産地との直接取引の割合も他品目より多い。総合すると、トマトという商材は勢いが衰えていないと見られる。
【今後の対応】
食味をアピールできる野菜類として、冬場の焼きイモに代わって、初夏はミニトマトなど甘さが際立つ商材への引きが強まる。試食させれば即、販促効果が現れる品目だけに、小売店でも期待が大きい。数量的には愛知、熊本産頼みだが、関東産のピークにもあたり、春先の天候の影響が出ない限り大いに売り込みたい年である。消費者の購買“ぐせ”をつけるために、入荷が重なって安値になっても構わず出荷を継続すべき年回りである。
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小林 彰一 コバヤシショウイチ
(株)農経企画情報センター
代表取締役
青果物など農産物流通専門のジャーナリスト。(株)農経企画情報センター代表取締役。「農経マーケティング・システムズ」を主宰、オピニオン情報紙『新感性』を発行。著書に、『ドキュメント青果物市場』、『日本を襲う外国青果物』、『レポート青果物の市場外流通』、『野菜のおいしさランキング』などがあるほか、生産、流通関係紙誌での執筆多数。
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