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編集長インタビュー

開き直って分かった。できることがある!まだやっていないことがある!

2008年、米国の証券会社リーマン・ブラザースの破綻をきっかけに起こった世界金融危機。日本でも派遣切りなど様々な影響を与えた。しかし、自分たちの立ち位置を根底から揺るがすこの事態を構造変化のチャンスに変えようとし、これまでほとんど縁がなかった農業界にも飛び込もうとしている中小企業の経営者がいる。「まだやっていないことに積極的に取り組めばチャンスはある」という(株)下請の底力代表取締役・登内義也氏と羽廣保志氏に話を聞いた。

ピンチはチャンスに変えられる

昆吉則(本誌編集長) 昨年12月に開催された読者の会・土門剛氏の講演会と忘年会に参加なさったことで、本誌読者のお仲間入りをされたので、面識をお持ちの読者もおいでかと思いますが、下請の底力というユニークな名前の会社を立ち上げたばかりのおふたりにお話をお聞きしたいと思います。いやあ、それにしても「問題解決財の購買代理商社」というキャッチフレーズもいいですよね。まずはこちらから説明いただけますか?

登内義也((株)下請の底力代表取締役) はい、「問題解決財」とは、お客様が抱えている問題を解決するための製品やサービスのことでして、それらをお客様の代わりに購入する業者になるという意味を込めて購買代理商社というふうに名乗りました。

昆 創業という形ではまだ1年も満たないとか。

登内 昨年8月8日に創業したばかりです。創業のきっかけは、以前、私が群馬県からの依頼で、群馬・栃木両県のものづくり企業を対象に営業研修の講師を依頼されたことがあったんですが、その研修を受けたメンバーの中で意気投合した仲間達が集まって両毛ものづくりネットワークというグループを作っていたんです。

昆 みなさん中小企業で、下請け的立場の製造業者ということでしょうか?

登内 そうです。自動車産業や建設、工作機械関係の下請け工場の2代目、あるいは3代目といった後継者がほとんどです。

羽廣保志((株)下請の底力取締役) 2008年9月に起こったリーマン・ショックがきっかけとなって、私たち下請け、孫請けの会社は苦境に追い込まれたんです。銀行から貸しはがしを受けそうになったり、売上が前年比で7~9割減になったりといった具合でした。非常に厳しい状況で、どうするかひざ詰めで考えたんですね。追い込まれて、「自分たちがやっていないことはきっとある、ビジネスになることは何でもやってやろうじゃないか!」と本当に開き直って、共同で営業活動を始めたんです。

昆 ピンチはチャンスだとはよく言う言葉ですが、まさにその精神で立ち上がった。

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