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ある時、中国大陸ファンの女性は私にこの様に発言した。
「最近は発展してきて辺境の地がなくなり、開発され尽くされてつまんな~い」
実に意味深い話だ。自然が多く未知の国、海岸沿いの都市では外国車に乗り、内陸では洞窟暮らしの中国がよいということか。中国は所詮貧しくてもよいと言っているのか。どちらにしても、私には理解できなかった話で、地方の農村の住民が貧しくて国家が魅力的になりうるのか、はたはた疑問である。
名の知れない町でもブロードバンドや衛星放送を通じてイチローの試合やプレイボーイチャンネルを見られる一方、一歩外に出ると大自然が残る米国とは違うようだ。とはいえ、以前訪れた上海の故宮にはケンタッキー・フライドチキンが、万里の長城にはマクドナルドがあり、その組み合わせは似合わないと思うのだが、むしろその多様性を認める中国は懐が深いとも言えるかも。
実は私の住む町にも中国資本が迫っている。聞くところによると、ある牧場に売買の話が持ち込まれたが、条件が合わず流れた。こんな話は池袋界隈の話では終わらず、これからも怒涛のごとく押し寄せるだろう。その結果、中国資本が日本の物件を購入することによって中国人が多く住み、彼らや彼女たちの文化が目立つようになるとどうなるか。多分その時に日本人としてのアイデンティティと愛国心が湧き上がって、幼稚園でも日の丸が掲げ上げられ、君が代が就業前に声高らかに歌われるかもしれない。
さて冒頭の「我を通す」と「信念を貫く」とはどうやらまったく違うようだ。北海道・大空町(旧東藻琴)に住む馬渡智昭さんがお寺の坊さんから次のように説法をいただいたそうだ。曰く「他人様から見ると、自分が好き勝手やっていることは同じだ。しかし、ふと振り向いた時に誰もいないのが『我を通す』。しかし、木内さんの様に『信念を貫く』人は、ふと、振り返ると並んで人がついて来る」。そういえば、全国大会で名刺交換のため30名くらい並んでいたっけ。
そうだ、私がいつも「関係法令がしっかりしているのだから消費者との対話は無駄である」「早く組換え作物導入を進めなければならない」と話しているが、ふと振り向くと……。いや、そんなにがっかりすることはないだろう。私には金髪・ブルーアイの仲間がいるのだから。みなさんが振り向いた時には誰がいますか?
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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