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農水捏造 食料自給率向上の罠

「世界の食料生産の増加は困難」(新食料・農業・農村基本計画)の大ハズレ!



大豆、トウモロコシともに過多状況

 世界の生産勢力図はマーケットに対応して刻々と変化している。

 ブラジルは5月、「2010年の穀物生産量は、07年の史上最高水準を超える見込みだ」(ブラジル農業家畜食料供給大臣)と発表した。「ブラジル農業界の生産性の向上の賜物だ。安定した降雨量も功を奏している。農業大国として、世界の必須食料の供給をリードしていきたい」(同)と勢いが止まらない。

 その生産量は前年比6.5%増の1億4400万tが見込まれ、トウモロコシの生産は、前年比140万t増の5700万tと見込まれている。穀物生産の半分を占める大豆生産量は、6757万tと予想され、前年比18・2%の伸びが期待されている。

 米国でも大豆は史上最大の7810万エーカーの作付けが予想されている。

 米国の穀物地帯は4月、5月とまれにみる暖春に恵まれ、作付けが順調すぎるほど進んでいる。止まることのない農機の大規模化も早期植え付けに影響している。早期作付は生育期を延長でき、一般に収量を伸ばせることになり、天候がこのまま順調に推移すれば、史上最大の生産量になるだろう。生産量増の要因には、増反だけでなく、GM種子の性能向上による増収も織り込まれている。

 トウモロコシの作付けも順調だ。面積は前年比3%増の8880万エーカーが見込まれている。これまでトウモロコシと大豆の交互輪作が一般的だった農家でも、現状、収益がより高いトウモロコシの連作が増えているのも一因だ。

 大豆と同様、早期作付が増反を促した。全米で通常は5月上旬に2割ほどしか完了しないトウモロコシの作付けが半分以上完了している。コーンベルトの大産地のひとつ、イリノイ州では昨年、この時期に5%しか作付けを終えていなかったのが、今年は9割がすでに植わっているという。

 「今年からしばらくは需給バランスが完全に逆転すると言って差しつかないだろう」(シカゴのアグ・リソース社のコモディティアナリスト)

 ほかの専門家は、「海外の食用需要と国内エタノール産業需要増による価格急騰で08年に一度大儲けしたのも束の間で、米国の農家は使いきれないほどの過剰生産と価格の低迷に苦しむ元の時代により戻されてしまった」と分析する。

 5月の大豆先物価格はブッシェル当たり9.38ドル(同32円)で36セント下落、トウモロコシも8セント下落の3.46ドル(同12円)と下降傾向にある。

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