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【海外レポート】
ヒール宮井の2010 Conservation Tillage Conference Presentations 参加録 前編
- 西南農場 代表取締役 宮井能雅
- 2010年06月30日
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4度目の勉強会で気付いた 私の場合は全面耕起は不要
1月28日、29日の2日間、2010 Conservation Tillage Conference Presentationsに参加して、米国中西部のハイテク農業の基礎を作り上げた生産者の意見を拝聴することになった。この会議はミネソタ大学と州の普及所主催による農業に関する勉強会で、毎年1月最後の週の水曜日と木曜日に行なわれる。約200名の生産者がミネソタ州南西部のインディアン居留地にあるホテルに集合して、バイオ農業のみならず、農業機械を含めた経営全体を勉強する。
この勉強会の参加は4回目。1年ごとにケンタッキー・ファームショウと交互に訪れることになり、本年は知り合いであるノースダコタ州の30歳新婚1年目のブレインと北海道大空町の生産者の3名で学んだ。朝晩マイナス30℃、日中でもマイナス25℃と樺太並みの厳寒の地で学べたことは、将来の北海道農業を見つめるためにも有意義であった。
ホテルの4つの会議場を使い、大きく分けて、土壌、堆肥、肥料、微量要素、畑の耕起の仕方、農薬の使用方法など12のテーマで各自、自由に参加できる。
4回目ということもあり、大体の方向性が見えてくるので、より面白いテーマを探すことになるが、今回は技術的なことよりもそれぞれの農業、農法の違いを多く学ぶことになった。肥料は全層にやるべきかそれとも種子のそばにやるべきかの話があったが、土地が肥沃になれば全層散布してもその効果に問題なさそうだ。また、耕起の仕方で地温が変わった結果、収量にどのように影響を及ぼすのか、つまりチゼルプラウで全面を耕すのと、部分的に耕すストリップティルや完全に起こさないノーティルではどう違うのかということも話題になった。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
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