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過剰の対策、欠乏の克服

塩基性肥料の施用法(1)


 塩基性という言葉は私達にはあまり聞きなれないものです。化学では、酸と反応して塩をつくる元のものという意味あいがあります。この塩基の中で、水に溶けるものはアルカリと定義されます。今回は土の酸性を中和するタイプの肥料について、その種類や使い方をお話します。


石灰質肥料と苦土質肥料

 塩基性肥料は、石灰質肥料と苦土質肥料に分けられます。まず、石灰質肥料は石灰岩を原料とするものが主です。これは我が国に存在する数少ない地下資源のひとつです。石灰岩を最も多量に用いているのは、製鉄やセメント製造でしょう。石灰岩は工業利用の目的で採掘が行なわれており、農業用は量こそある程度は需要があるものの、低コストを余儀なくされています。

 そもそも農業用資材とは、様々な分野において主役ではなく、むしろ主役ではないおかげで低価格を実現できるという側面をもっています。例えばチッソ肥料にしても、石油精製工業のおかげで生産されているのが実状です。

 さてそんな工業によって支えられている石灰質肥料ですが、利用する時期の問題によってコスト高を生じています。土の酸性改良は作付前の一時期に集中するし、果樹などの永年作物では収穫後の一定期間に集中するというように、需要が年間を通じて平準化していないからです。

 そのために注文のタイミングに合わせて生産体制をつくりますが、何より倉庫に保管することも必要となります。つまり、春先と秋時期の需要期にあわせてストックするというものです。このコストがなかなか大きなものになってしまいます。

 さらに農業生産現場では、昔ながらの粉状品をがまんして石灰の細かい粉にまみれながら散布するということは少なくなりました。扱いやすさも肥料の大事な要素です。手撒きでも機械散布でも、風で白い石灰の粉がまきあがるのは歓迎されません。これは圃場が近隣に住宅地をかかえているとか、通行人からの苦情とか数えあげれば多くあります。このために粉状の石灰を扱いやすい形状にするという努力がなされました。その結果、粒状品が登場して、少し高額はなりましたが、大変散布作業は効率的に改善されました。


生石灰は即効性、混和不十分に注意

 では石灰質肥料はどんな種類があるのか、製造法により下記の3種類に大別されます。まずは(1)「生石灰」。これは石灰岩を高温で焼いたものです。さらに(2)「消石灰」。これは生石灰が水分を吸収して変化したものです。最後に、(3)「炭酸石灰」。これは原料の石灰岩を粉砕しただけのものです。

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