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海外レポート

ヒール宮井の2011 Conservation Tillage Conference Presentations 参加録 後編

今年の1月末、米国に上陸したヒール宮井でおなじみの宮井能雅氏。tillage=鋤込むという冠がついたこの会議は、いうなれば米国版“土を考える会”といったところ。参加した氏は何を見てきたか。先月号に引き続き、その報告を掲載する。取材・文・撮影/宮井能雅

米国でも現状維持を志向する経営者の未来は暗い?

 今回は勉強会そのものよりも、多くの人たちに出会ったことがうれしかった。同行したブレインの祖父、父、母とは25年来の付き合いになる。ブレインは私の農場で2回コンバインの麦刈り作業をヘルプしてくれた。たぶん自分の息子も将来彼の農場でヘルプをすることになるのかもしれない。そう考えただけで、農業は世界の家族と家族を結びつなげることができる、素晴らしい職業だと思う。

 ブレインの大学時代の友人は現在、種子会社の若きオーナーをしている。彼の話によると、あと10年でモンサント社のコーンを追い越す収量を望める種子を開発中とのことだ。また種子会社同士の法廷での戦いの話や、ある会社は給料が高くなるとすぐ首を切るなど日本では聞けないようなドロドロした話もあった。

 もうひとつ勉強になったことがある。車の買い方だ。私は農機や自家用車は中古を買わない。17年前に集団から抜け出し、ビートハーベスターを15万円の破格の値段で購入した。しかしたったの5分間動かしただけで部品がバラバラになり、ハーベスターは使用不可能になった。ある人はこう言った。

 「新品はどこに行っても買える」

 「中古の値段はいくら高くても良い。だって買うバカ一人見つかれば良いのだから。それはお前だけどな!」

 それ以後、無理してでも新車、新品しか購入しないと心に決めた。

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