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米国 一般道路にも優しいドリルシーダ
米国の農業機械は、見渡す限り広がる大規模圃場で使うのだから、幅は広ければ広いほどいいのではと誤解されている。だが、実際はそうでもない。なぜなら田舎のカンザス州でも人口の多いメリーランド州でも、農業経営者は一般道路を通って農機を移動しなければならない。しかしその道路は、現代の大型機械が走行することを想定していない。そしてまた道路を利用する他のドライバーたちが昔のおおらかさを急速に失って、自分たちの縄張りに入ってくるバカでかくてスピードの遅い農業機械を嫌がるようになってしまった。
その結果、農業機械メーカーは一般道を走行する場合を考慮して操作性を高める工夫を迫られている。その典型的な例がグレート・プレーンズ社製の3007HD型ドリルで、この機種は作業幅が9mあるが、一般道路を移動する時には車幅が3mになる。オペレーターが運転席で操作できる油圧式3分割折りたたみシステムで、巨大な装置は車体の前と下に収納される。
同機種には容量3500リットルのホッパー一対が搭載され、種子だけでも液肥と混合しながらでも、正確に穿孔して水圧を利用したシステムで一定の深さに種子を播いていく。
フィンランド フィンランドの過酷な試練
新しいトラクタのための厳しい試練としてはどうなのだろうか? フィンランドの請負業者ヴェイヨ・フルカス氏は、昨年の秋に新しいヴァルトラ社製T162型ヴェルサを購入した。その時に下取りに出した130型の積算稼動時間は1万2000時間だった。
フルカス氏の会社は、早速、購入したT162型を週に7日、6人チームが交替で1日24時間操作して最初の6週間で、稼動1000時間を達成した。一体、どんな仕事をしたのかと言うと、厚く雪が降り積もったローカル道路で、通行車線を示すための標識を70m間隔で設置していたのだ。働いているのは運転者だけではなく、トラクタに搭載されているプラットホームでは別のオペレーターがドリルを操作して標識を設置する作業をする。
そして、プラットホームの後には軽量トレーラーが牽引されているという具合だ。フルカス氏は、自分が所有する各トラクタが年間3000時間稼動するように配置しているつもりだが、新たに投入した例の新しいT162型も既に4000時間を越えている。
南アフリカ 不耕起農法への転換
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編集部
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