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江刺の稲

A━1グランプリ2011始動

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第174回 2010年08月31日

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「A─1グランプリ2011」がいよいよ始動である。一部の読者はご覧になったかもしれないが、テレビ東京の報道番組『ワールドビジネスサテライト』で、8月19日に行なったA─1グランプリ2011に関する記者会見の様子が放送された。

「A─1グランプリ2011」がいよいよ始動である。一部の読者はご覧になったかもしれないが、テレビ東京の報道番組『ワールドビジネスサテライト』で、8月19日に行なったA─1グランプリ2011に関する記者会見の様子が放送された。

当日の記者発表には、テレビ局、新聞各社約40社が集まった。『農業経営者』のような、世間にはほとんど知られていない農業専門誌が主催するイベントの記者発表に、これほどの報道機関が集まってくれたこと自体、嬉しい驚きだ。

第1回のA─1グランプリは、2009年3月に開催した「農業経営者読者の会全国大会」の1イベントとして行なわれた。その時の応募資格は本誌定期購読者限定だった。それでも60数名から問い合わせがあり、23名がビジネスプランを提出した。そのうち書類審査で18名に絞り、最終的に9人が審査員の前でそれぞれ15分間のプレゼンテーションを行なった。さらに選に漏れた14名のうち、9名の人々も敗者復活戦として、各5分間のプレゼンテーションのチャンスを与えた。その結果、鹿児島県の坂上隆氏がグランプリに輝いた。

多くの農家は生まれながらに農家であり、自らのビジネスプランを語り、それをもとに出資や融資を受けるという、一般の事業者が当たり前にやっていることを行なっていない。それどころか、農業政策を前提にして、普及員や農協職員に補助金や融資の文書を作文されてしまうというのが普通だ。それは農業経営者としておかしいのではないかというのが、前回のA─1グランプリ開催の意図だった。

それはそれで意義あることで、ベンチャーキャピタル経営者や関連事業経営者の前で、自らの思いと計画をプレゼンしたことは参加者たちの意識を変えたはずだし、参加者には様々なメリットがあったはずだ。

前回、書類審査を通過した方には可能な限り東京に出てきてもらい、僕が皆さんのビジネスプランをブラッシュアップするために相談に乗った。その内容を進化させたり、協力すべき異業種との関係などを紹介したりもした。

今回のA─1グランプリでは、この応募者との相談に、様々な企業人に参加していただくことに意義があると考えて、今、そのお願いをしているところである。

そして、単に応募者のビジネスプランをブラッシュアップするだけでなく、そのことを通して異業種の人々に現在の農業・農村についてもっと理解を深めてもらい、そこにある現代の日本であればこその大きなビジネスチャンスに気付いてもらいたいと思うのだ。そして、その出会いの中から、さらに地域や業界、あるいは国境も越えた新しい農業・農村を核としたビジネスが生み出されていけばよいと考えている。

また、その実行委員として、規制改革会議の前議長である草刈隆郎日本郵船相談役を始め、規制改革に取り組んできた方にも協力をお願いした。官でも政でもなく、民の力でこそ農業を変えていこうという考え方からである。そうした筆者のお願いに対して、実に様々な企業や人々から協力の申し出をいただいている。さらに、今回は全国の5カ所で地区大会を開き、最終の本選は来年7月に開催する。

読者の皆様のコンテストへの参加と、本事業へのご協力をお願いしたい。A─1グランプリに関しては、今月号の裏表紙および同梱の要項をご覧いただきたい。

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