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農水捏造 食料自給率向上の罠

「輸入が増えても、主食米の自給率は永遠に100%」(農水省)の二重詐欺


 「100%なのは分かった」と譲歩しつつ、「絶えず100%になる理由を知りたい」と食い下がったら、あっけなく裏ワザを教えてくれた。

 「主食用米を輸入した量かそれ以上を、在庫のMA米から援助米を輸出するようにしている。その輸出分を分子に足している。そうすると、100%になる」

計算式に直すと、こうなる。
 主食用米自給率の裏ワザ計算式 =(国内生産量+援助米輸出量)÷(国産生産量+主食用輸入量)

 分子の援助米輸出量と主食用輸入量が同じであれば、たしかに見掛け上100%になる。とはいえ、外米を分子に足しては、自給率の根本である国産比率を示す目的から完全に逸脱する。詐欺ではないか。


詐欺を正当化する官僚のロジック

 農水官僚のロジックではそうでない。MA米を受け入れたときの内閣が決めた閣議決定を忠実に守っているに過ぎない。そこにはこう記してある。

 「MA米は国内の主食用米の自給や生産に影響を与えない」

 「自給や生産に影響を与えていない」ことを完全証明する方法は一つしかない。政府公式発表の主食用米自給率が100%であり続けることだ。そこで考え出されたのが、門外不出の(はずだった)裏ワザ式なのだ。さすがは計画課だ。何でも計画どおりに事を進めるプロフェッショナルだ。われわれの常識からすれば、MA米が主食用に販売されていることを農家や国民からは隠ぺいしているとしかみえない。自給率100%と発表されている間に、主食用MA米の量が今後、仮に何十万tと増えているかもしれない。くれぐれも気をつけよう。

 その前に、裏ワザ式自体がどうも怪しい。09年の援助米輸出量は20万tで、主食用輸入量8万tより多い。式に当てはめると100%にならない。101%だ。二重の詐欺に遭ったようでわけが分からない。

 当の本人は「日本の自給率は100%を超えません。食料供給のうちどれだけ国産で賄えるかの指標ですから、最大で100%」と平然と説明する。

 これは聞き捨てならない。農水省が計算した外国の自給率は、オーストラリアの173%を筆頭に、カナダ168%、米国124%、フランス111%と、100%を超えているではないか(各07年)。農水省は、日本と外国で別の計算式を使って比較しているというのか(続く)。

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