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木内博一の和のマネジメントと郷の精神

農業サービスで都会を“ケア”する

都市生活者は、「癒し」「健康」「美」を求めて、情報を探し、行動している。彼らの求める価値観に応えるサービスとは何か? 農業界はどんな“ケア”を提供できるのか? オープンしたばかりの和郷グループの貸し農園「THE FARM(以下、ザ・ファーム)」の畑で考えてみた。

 おかげさまでザ・ファームの申込みは順調だ。法人向けに用意した10aの4区画を利用するのは、社員向けの食育研修に使う食品メーカーや、タイアップした貸農園付き新築マンション運営会社の顧客といった人々である。女性誌とのタイアップ農園の企画も持ち上がっている。

 ザ・ファームの顧客ニーズの本質は、“ケア(思いやり)”にあるのではないかと思う。メンタル(心の)ケアやヘルス(健康の)ケア、ビューティー(美容の)ケアだ。農業が、「癒されたい」「健康になりたい」「美しくありたい」といった都市生活者の価値観に応える新たな役割を担えるようになったのだ。

 企業も価値観の転換を図っているようだ。社員に経済価値を求めるだけでなく、生き抜く力を養い、勇気を与える場を必要としている。その一つの解として、ザ・ファームでの農作業を選ぶ企業もある。農作業をやってみると、人間の力はこの程度のレベルしかないということを実感する。でも、作業を繰り返しながら、一緒に働く人間の知恵を足していくことによって、協業作業の仕方や効率化を自然に学んでいけるのだ。

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