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【木内博一の和のマネジメントと郷の精神】
農業サービスで都会を“ケア”する
- (有)和郷、生産組合(農)和郷園 代表理事 木内博一
- 第24回 2010年09月29日
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おかげさまでザ・ファームの申込みは順調だ。法人向けに用意した10aの4区画を利用するのは、社員向けの食育研修に使う食品メーカーや、タイアップした貸農園付き新築マンション運営会社の顧客といった人々である。女性誌とのタイアップ農園の企画も持ち上がっている。
ザ・ファームの顧客ニーズの本質は、“ケア(思いやり)”にあるのではないかと思う。メンタル(心の)ケアやヘルス(健康の)ケア、ビューティー(美容の)ケアだ。農業が、「癒されたい」「健康になりたい」「美しくありたい」といった都市生活者の価値観に応える新たな役割を担えるようになったのだ。
企業も価値観の転換を図っているようだ。社員に経済価値を求めるだけでなく、生き抜く力を養い、勇気を与える場を必要としている。その一つの解として、ザ・ファームでの農作業を選ぶ企業もある。農作業をやってみると、人間の力はこの程度のレベルしかないということを実感する。でも、作業を繰り返しながら、一緒に働く人間の知恵を足していくことによって、協業作業の仕方や効率化を自然に学んでいけるのだ。
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木内博一 キウチヒロカズ
(有)和郷、生産組合(農)和郷園
代表理事
1967年千葉県生まれ。農業者大学校卒業後、90年に就農。96年事業会社(有)和郷を、98年生産組合(株)和郷園を設立。生産・流通事業のほか、リサイクル事業や冷凍工場、カット・パッキングセンター、直営店舗の展開をすすめる。05年海外事業部を立ち上げ、タイでマンゴー、バナナの生産開始。07年日本から香港への輸出事業スタート。現在、ターゲット国を拡大準備中。起業わずか15年でグループ売上約50億円の農系企業を築き上げた木内氏の「和のマネジメントと郷の精神」。『農業経営者』での連載で、その“事業ビジョンの本質”を初めて明かす。
木内博一の和のマネジメントと郷の精神
起業わずか15年でグループ売上約50億円の農業ビジネスを築き上げた“農業界の革命児”木内博一。攻めの一手を極める氏の経営戦略と思考プロセスを毎月、明かしていく。
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