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木内博一の和のマネジメントと郷の精神

農業サービスで都会を“ケア”する



農業体験は最高の教育

 都会の仕事では、一度立てたスケジュールが狂うと対応できない若者の話を聞く。対する農業はそもそも、ままならない天候を前提に、その変化に即応する仕事だ。未来が不透明だといわれる時代、人間が本来持っている本能を目覚めさせる仕組みとして農業体験は最高の教育なのだ。ままならない環境こそ、仕事の組み立て方や段取りを本質的に考える。

 トヨタの“カイゼン”を現場で作り上げたのは、実は季節工の兼業農家だったという話を聞いたことがある。工場ラインに入ると、「いや、こうした方が、もっと効率がいいよ」とか「こうした方が、もっと良いものができるよ」とその季節工たちがアドバイスをした。そのことを社員は実践として手応えを感じ、それを仕組みに落としていったのだ、と。

 さらに、ザ・ファームは、農業者に代わって農業の魅力や農村の価値を伝える機能もある。個々の農家は農業のプロだが、農業について伝えるプロではない。ザ・ファームを通じて、農業を身近に感じてくれる会員に和郷園組合員の農場を案内したり、そこで働いてもらったりする仕組みもできる。

 都市生活者にとっても同じだ。農業にいくら関心が高くても、いきなり農場に勤務するのは敷居が高い。ザ・ファームのスタッフが農家組合員と農園会員の希望を調整することで、土日だけ働くといった仕事のスタイルも提供できるかもしれない。

 都市生活者の視点から、農業・農村の持つ資源と価値を丁寧に検証して、サービス化していく窓口がザ・ファームに課された使命なのだ。

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