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【今年の市場相場を読む】
夏秋期の果菜類は関東と東北産 トマト、キュウリ、ナス、ピーマン
- 第172回 2010年09月29日
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トマト 猛暑の影響も他産地が補完。露地物高騰の予想にどう対応するか
【概況】
東京市場のトマトは、果菜類全般がそうであるように、5月から急増して9月頃までがピークである。5月の急増は、熊本産の終了期と、栃木、千葉、茨城などの関東産地の本格的なスタートが重なるからである。8月はこれらの関東産に加えて、福島、青森などの東北産がピークを迎える。9月には東北産が終了するが、関東産の抑制物が引き継ぐ。今年の入荷は春にやや少なかったが、夏に向けては回復基調だった。
【背景】
関東と東北の境界に位置する福島は、産地移動の要にあたるが、同県のトマトは比較的順調に推移していた。青森や秋田では花が飛んでしまう高温障害が見られ、例年なら9月いっぱいはあるはずの入荷が、同月上旬で終了となった。それでも関東の秋型の抑制物が例年並みにスタートしていることから、入荷に大きな乱れはなかった。関東産は安定しているので、あとは10月以降の熊本産の作柄さえ良ければ、順調にリレーしていくだろう。
【今後の対応】
果菜類は基本的に施設栽培であるため、今年の猛暑に対しても、露地野菜に比べれば影響は軽微だと見る。今年は作付け時の猛暑の影響を受けて、11月前後から露地野菜が不作となることが懸念されるが、トマトは関東産の残量を含めて安定供給されてきそう。露地物が高騰すれば、それに引きずられる形で相場が高値推移することもあり得るが、ダイコン、ニンジン、ハクサイなどが高騰しても、せめてトマト産地は出荷促進に協力してほしいものだ。
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