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「第一次生産者が儲からなければ我われの商売もないと思っているが、そのためには買う側がえらくて売る側が弱いという関係ではいけない。フィフティーフィフティーの関係で、共に力を高めていくべきだ。農家の中には、農協出荷のしがらみから直接取引を遠慮する方もいるが、それでは顧客を見ていないことになる。お客様の中にしか答えはないのであり、経営的に自立するためには消費者がどんなものを求めているのか、常に考え抜く必要がある。農業界に、我われと同じ目線で消費者と向き合うパートナーが増えることを期待する」
COLUMN 優れた経営者のやり方を真似るプレゼンもあり
『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則』(日経BP社)1,890円ビジネスプランをまとめたら、今度はプレゼンテーションの準備に入りたい。藤田氏は短時間だからこそシンプルなものにすべきと述べた。しかし、それを自分のオリジナルの表現方法で……となると、トレーニングを積んでいない限りそう簡単には思い付かないし、また自信や確信も得られないだろう。そんなあなたは、まずは形から入るということで、手本となる経営者のやり方を真似してみるというのも一考かもしれない。
内外の経営者の中でも最もプレゼン上手と評判なのがアップル社のスティーブ・ジョブズCEOだ。氏は商品発表会の場で自ら説明することが通例であり、平易で短いながら類い希な名文句を駆使している。iPadが世界的ヒット商品になったのは商品の秀逸さはもちろんだが、記者会見で経営トップ自ら「ワクワク感」を語ることに成功したからである。
そんなジョブズCEOのプレゼン・テクニックを分析した本『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則』(日経BP社)は一読の価値あり。「構想はアナログでまとめる」「救世主的な目的意識を持つ」など聴衆を引きつけるポイントを明らかにしている。それらはいうなればハリウッド映画のシナリオのように、万人が好むポイントでもある。また人に物事を伝える真髄も書かれているため、A-1グランプリのプレゼン時だけでなく、それこそお客様とのコミュニケーションなど様々なシーンで応用できそうだ。ぜひ本大会でビジネスプランの内容はもちろん、プレゼンの方法もジョブズCEO顔負けの農業経営者、農業起業家が輩出されることを期待したい。
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