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【エコファーム・アサノ 脳業発想力】
数え切れないミカンの粒を信じろ
- エコファーム・アサノ 浅野悦男
- 第18回 2010年10月29日
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鈴木章さんと根岸英一さんがノーベル化学賞を受賞したな。聞けば、この10年間で10人の日本人がノーベル賞の物理学と化学部門で受賞してるっていうじゃん。政治の世界じゃバカなことばっかりやってるけど、まだまだ日本人も捨てたもんじゃないよ。
それにしても米国は多民族の国だけあって、優秀な人材を引き抜いたり育てたりするのがうまいよな。今回受賞した2人は米国の大学の同窓生だっていうし、根岸さんは今もその大学で教授をしてるでしょ。そうやって米国の最先端の部分ってのは、日本人とかインド人とかいろんな人種がいるわけ。人種差別はするくせに、優秀なやつならリーダーとして認めるし、それに従うのが米国なのよ。
それにひきかえ、日本は能力のないやつがリーダーになるから、えらいことになっちゃうわけ。それで能力のあるやつを逆に虐げるでしょ。だから「出る杭は打たれる」っていうの。だけど米国は出る杭は拾うんだもん。抜いて持っていっちゃうんだもん。そこが大きく違うのよ。
そういやこの前、30~40代の農家の奥さんたちがうちに遊びにきたのね。みんな「家族にもっとこうしてほしい」とか「こんな農業をしたい」って言うのよ。もともと農業じゃないところからお嫁にきてるから、新しいことをやりたい気持ちはあるわけ。でも、肝心の自分の旦那に言っても、理解してくれないんだって。だったら自分らで行動しちゃえって思うんだよな。旦那とか親がくだらねえ文句たれるなら「私、出て行きます」って最後の捨て台詞を言ってやればいいじゃん。ずっとただの労働者で死ぬまで農家の嫁を務めるのか、自分のやりたい農業をやるのか、どっちを選ぶかだよな。実際に行動を起こせば、何かが変わったり、必ず新しい発見があるの。
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浅野悦男
エコファーム・アサノ
1944年千葉県八街町(現八街市)生まれ。農業高校中退後、17歳で就農。その後、麦・落花生・サツマイモ中心の経営から野菜へと転換した。現在は高品質な西洋野菜を100種類以上作り、各地のレストラン向けに販売。シェフたちとのメニュー作り、新たな食材作りにも取り組む。本誌35号農業経営者ルポに登場。【経営データ】●面積/畑地2.5haで100品種を超える西洋野菜を栽培。●労働構成/夫婦と甥の3名。●取引先/全国100店舗以上のレストランに直販。
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