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【木内博一の和のマネジメントと郷の精神】
企業提携で農業技術は流出するのか?
- (有)和郷、生産組合(農)和郷園 代表理事 木内博一
- 第25回 2010年10月29日
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新たな企業の農業参入が日々ニュースで取り上げられる。2009年12月号の本連載でも取り上げたが、今回は我々が当事者になったとき、農業専門の経営者はどう受け止めたらいいのかが、焦点だ。
まずは、「来てくれるのはありがたい」ととらえるべきだ。他の業界の人たちは農業を通じて、様々な問題や悩みに直面していることだろう。農業界の先輩として相談に乗れば、我々にとっても課題が整理でき、他業界のノウハウを吸収できるという効果がある。
次に、事業提携したい、といった要請もくるだろう。その前段で、情報交換をきちんとして、相手の目的を真摯に聞いて理解することが重要だ。提携するかどうかは別として、目的に対する助言をしたり、アイディアを提供したりする。(株)和郷でなくても解決できそうな案件は、できる限り、それに適任の知人や役立つ技術、商品の紹介をするようにしている。無理に自分のビジネスに結びつけようとか、自分ですべて解決しようと思わないほうがいい。
相手先の力を借りた将来展望
提携するには、提携してまで「やってみたい」と感じられる何かがなければならない。今まで「世の中にない」何かを創り出す“わくわく感”であったり、お互いにとって「共通課題を解決する」何かをやっていく“将来展望”であったりだ。
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木内博一 キウチヒロカズ
(有)和郷、生産組合(農)和郷園
代表理事
1967年千葉県生まれ。農業者大学校卒業後、90年に就農。96年事業会社(有)和郷を、98年生産組合(株)和郷園を設立。生産・流通事業のほか、リサイクル事業や冷凍工場、カット・パッキングセンター、直営店舗の展開をすすめる。05年海外事業部を立ち上げ、タイでマンゴー、バナナの生産開始。07年日本から香港への輸出事業スタート。現在、ターゲット国を拡大準備中。起業わずか15年でグループ売上約50億円の農系企業を築き上げた木内氏の「和のマネジメントと郷の精神」。『農業経営者』での連載で、その“事業ビジョンの本質”を初めて明かす。
木内博一の和のマネジメントと郷の精神
起業わずか15年でグループ売上約50億円の農業ビジネスを築き上げた“農業界の革命児”木内博一。攻めの一手を極める氏の経営戦略と思考プロセスを毎月、明かしていく。
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