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ちょっとちがうぜ中国で農業

役人の利権活用術

中国には、さまざまな病巣がある。そのなかでも最も大きなものは、やはり利権に群がる役人の存在だ。園芸分野で中国進出を狙う日本企業の依頼で、役所への許認可申請に関するコンサルティングをした際にも利権を求める役人に手を焼いた。

 中国には、さまざまな病巣がある。そのなかでも最も大きなものは、やはり利権に群がる役人の存在だ。園芸分野で中国進出を狙う日本企業の依頼で、役所への許認可申請に関するコンサルティングをした際にも利権を求める役人に手を焼いた。

 この時の日本企業は上海でも有名な大企業だった。その案件ということで、申請に行くと役所の応対自体は手厚いものだった。だが、話は一筋縄ではいかない。きちんとした肩書きのある人物をはじめ、何の担当なのかよく分からない様々な人がやってきてはこう話すのだ。

 「すぐに許可をおろすこともできるが、それには200万元(約2400万円)必要だ」

提示される金額がどれも同じなのをみると相場が決まっているのだろう。仮に要求に応じたところで本当に担当部署のボスにお金が渡るのかどうかは疑わしい。
日本の企業はコンプライアンス上、こういった要求に応じることはできない。度重なる資料提出を求められる正規ルートで申請を進めることした。しかし、それでもある程度の期間が経って追加資料の要求がされると、それを見計らったように別のところから、「お金を出せばすぐに許可を出す」という話がくる。どう考えても役人同士が組織的に動いているとしか思えない展開だ。
 結局、正規ルートで進めても金銭の負担は避けられなかった。

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