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「1町2反の土地に山、川、湖を作って小魚も放す。そこにイチジクを筆頭にして、ビワとかザクロとか農薬がいらないやつを植えるんだ。そこで最高にうまい果物や野菜をもいでもらって、癒してもらう。で、食堂では果物をメインにしたメニューを出すんです。そんな食堂なんて、普通はないだろ。だから観光果樹園じゃないんだ。団体さんが入ってきて、畑がいうことをきかなくなっちゃうからな。実際、今の観光農園って、値段が高いわりにマズいっていう評判も出てきてるからね」
あたかも老後の人生設計を愉しむかのように、金子は遠い視線で語る。くゆる紫煙の向こう側には、6代目の理想郷が間違いなく描かれていた。 (本文中敬称略)
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金子正 カネコマサシ
新潟白根フルーツガーデンふる里
1939年新潟県生まれ。新潟県立加茂農林高校を卒業後、長男として家業の果樹経営を受け継ぐ。1haの果樹園でナシ、洋ナシ、モモ、ブドウ、イチジクなどを栽培しており、主力のナシとブドウは、それぞれ10品種以上を作付けている。「作る側と食べる側が互いに笑顔の見える商いをすること」をモットーに、各地の小売店や消費者に直販を行なうほか、農場で収穫祭イベント等を実施して顧客との交流を図っている。20年前より化学肥料を一切使わず、農薬使用も慣行の3分の1に抑えるなど自然農法を模索しており、無農薬栽培にも挑戦中。2010年より水稲50aで合鴨農法も開始した。
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