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過剰の対策、欠乏の克服

水田の斑鉄を観察する

良い水田と悪い水田があるとしたら、それを分けるものは何かというと、ズバリ思った通りに水の掛け引きが出来るかどうかでしょう。水田で最も困ることは、必要な時に必要な量の水が入らないことです。日本人は歴史的にこのことに苦労してきました、その対策たるや涙ぐましいものがあります。極論をいうと、ほとんどこの水利を確保するために農村の人、物、金は動いてきたようなものです。何気なく見える河川、そこから続く水路、枝状にはりめぐらされたU字側溝、それらすべてが田んぼにつながるのです。

良い水田と悪い水田の違い

 良い水田と悪い水田があるとしたら、それを分けるものは何かというと、ズバリ思った通りに水の掛け引きが出来るかどうかでしょう。

 水田で最も困ることは、必要な時に必要な量の水が入らないことです。日本人は歴史的にこのことに苦労してきました、その対策たるや涙ぐましいものがあります。極論をいうと、ほとんどこの水利を確保するために農村の人、物、金は動いてきたようなものです。何気なく見える河川、そこから続く水路、枝状にはりめぐらされたU字側溝、それらすべてが田んぼにつながるのです。

 こうして水を入れても、まだそこから大変な手間を要する水田があります。砂質土と火山灰性黒ボク土のところです。黒ボク土というのは黒くてボクボクしているからついた名称ですが、水田にしようとすると水を抜けさせる性質が強くて、人力で水張りを保つのは大変だったはずです。また砂質土でも同様に苦労したはずです。

 稲作の初期に水不足にあうと、イネの生育に影響があるのはもちろん、雑草が増えて除草が大変になる問題もあったでしょう、そして水が保てる所との差が極端に生じていたはずです。

 ただし、イネという植物は便利なもので水が不足しても、ある一定の時期に水不足にならなければ何とか実を結びます。その時期とは穂ばらみ期から穂ぞろい期までの間で、25日間ぐらいです。

 これは陸稲を作っていると分かるはずですが、今年は陸稲の穂ばらみ期から出穂期にかけて強い干ばつがあり、各地で青立ちになっています。


水田を作るのは準低地がよい

 ちなみに水田10aは、年間1500tの水を必要とするとされています。稲作の栽培期間を仮に100日とすると、1日当り水田10aに15tの水が入ることになります。畑作10aでは1日の灌水量として2~4tの水を必要とするといいますから、納得のいくところです。

 良い水田と悪い水田の話題にもどります。先ほど水が必要であることを指摘しましたが、いつも水があればいいのかというと、そうでもありません。そこに面白さがあります。

 では、なぜ水田はいつも水びたしではいけないのでしょうか。一つには農作業のやりにくさがあるでしょう。こうした水のはけない低湿地帯では長い時間イネが浸水してしまい、それで収穫が皆無となることが頻繁に起きたはずです。

 大昔は低湿地から開田を始めたようですが、弥生時代には既に、水を引くことで成り立つような水田のほうが有利になっていたようです。つまり、水田を作るのは準低地がよいのです。

 現代においても良質米を作るうえで課題が多いのは、むしろ低湿地由来の水田です。一方、汎用水田なら転作もうまくいくし、イネもうまく作れるという意味で評価は高いと思います。実際、畑化をしやすいところは経営に有利な場所であることに間違いはないようです。

 このように水田といってもいろいろあるので、その種類や見分け方を少しずつ紐解いていきましょう。何を調べると何がわかり、それが水田の性質とどう結びついているのか説明していきます。

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