記事閲覧
【自分の畑は自分で診断する】
これなら分かる「土と肥料」の実践講座-土壌溶液たった今の栄養状態を知るにはその1
- 農業コンサルタント 関祐二
- 第9回 1995年03月01日
- この記事をPDFで読む
一番下の思いやり
「一番上の思いやり」。これは最近、私か気にいっているテレビコマーシャルのコピーです。屋根瓦の宣伝でしたが、なかなかいい表現だと思いました。
農業も作物に対してさまざまの思いやりを持って接しているわけですが、ぜひ地下部仁対しての配慮、つまり「一番下の思いやり」を大切にしたいものです。
そうはいっても具体性のある手法が必要ですから、この連載では最初に「土壌断面調査法」を取り上げ、次に「土壌化学分析の意味と解析法」にふれ。さらに土の物理性を知る大事な考え方「PF」というものを説明してきました。
PFは土の水管理の上で必須の知識といえます。これは、その場でその時の水分状態、それも作物育成にとって、きちんと相関のある数値をPFメーターという簡単な器具によって知ることのできるものでした。
現在の栄養状態を知リたい!
さて今回は、作物にとっての栄養状態をその場で知るにはどうしたらよいかという課題について話を進めていきます。というのは、土壌分析ではその時の根が吸収している栄養分のことについては調べられません。
もしこれをその場で、リアルタイムに感知できれば、肥料切れや過剰施肥を防ぐことができ、施肥タイミングの不安も解消し、生育をみながらの特定成分の施用も可能となります。
しかしながら、この方法もその原理をよく知らないで取り組むと、思わぬ失敗にもなりかねません。そこでまず、作物の根が、どのような仕組みで士の中の栄養分を吸収しているのかというところから考えていきましょう。それにはまず、根の形態と機能について詳しく知る必要があります。
会員の方はここからログイン
関祐二 セキユウジ
農業コンサルタント
1953年静岡県生まれ。東京農業大学において実践的な土壌学にふれる。75年より農業を営む。営農を続ける中、実際の農業の現場において土壌・肥料の知識がいかに不足しているかを知り、民間にも実践的な農業技術を伝播すべく、84年より土壌・肥料を中心とした農業コンサルタントを始める。 〒421-0411静岡県牧之原市坂口92 電話番号0548-29-0215
自分の畑は自分で診断する
ランキング
WHAT'S NEW
- 有料会員申し込み受付終了のお知らせ
- (2024/03/05)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2023/07/26)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)