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高橋がなりのアグリの猫

末梢神経と大脳を繋ぐ脊髄を創り上げる



 最悪な待遇の国立ファームに入社してくる若者は弱者ですが、己に試練を与えることで強者の精神を身に付けたいと願って生きている者です。しかし半数以上が結果挫折して去って行きました。この結果は僕の意思でもあります。何の実績もなく大学を卒業して来た人間が、一念発起をしただけで強者になれたら、強者だらけになって気色の悪い世の中になってしまうからです。

 しかし、今回の一件で少し反省しました。自信という成果を出すまで生き残ることのできる社員が少しでも増える環境を、少しだけ増やしてあげようと思います。

 国立ファームを人間の身体に置き換えると、僕が大脳で平社員が指(末梢神経)でしょう。菜穂子は文字通り片腕になります。大脳が片腕に石焼き芋を作るように命じました。芋を焼いている時に2本の指が熱く焼けた石に触れてしまったんですが、末梢神経が大脳まで届いておらず、痛みを感じていません。どんどん焼けていく指に気付いて片腕が腕を引けば良かったのですが、片腕の菜穂子は新米経営者で指の痛みをまだ理解していませんでした。

 そこで、大脳と指である末梢神経を連結させるための脊髄(せきずい)が必要になります。脊髄が指の痛みを感知して、大脳である僕に知らせて来るべきなのです。状況を大脳が理解すれば、菜穂子にまず焼き芋から手を離すように伝え、火傷の度合い次第で、氷水に漬けるのか、オロナイン軟膏を塗るのかを指示するように、東京本社の仕事に配置転換することができていれば、焼きただれた指を切断せずに済んだ可能性があったはずです。

 現場の社員のために脊髄という部署を思いつき、ここを社長室と呼ぶことにしました。すると、社長室は会社として業務を改善するためにも当然利用できることに気付きます。

 今後は、脊髄が末梢神経から仕入れた情報を逐一大脳に伝達し、大脳からの指示を脊髄が指先にまで伝えられる組織を創り上げます。そしてその結果、それぞれの片腕の連携も脊髄を経由させることで大きく改善されることでしょう。左手でボールをキャッチして、すぐさま右手で投げるという行為すら、まともにできていなかった会社ですから。

 将来、この脊髄が成長して、脊髄反応と呼ばれる条件反射ができるようにしなければ、国立ファームに未来はないでしょう。経営者が反省と改善を毎年繰り返さなければ、会社は成長しません。そのための雨と考えて、地を固めます。

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