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過剰の対策、欠乏の克服

十勝の土壌が抱える課題

昨年から北海道で調査や分析を始めていますが、そこで目にする畑の様子は、府県とは随分違います。府県の畑ほどには、まだ酷使されていないのです。だからといって、土壌に問題がないわけではありません。農作業をしている間にしか読み取ることができない現象、変化、雰囲気といったことに注意を払っておく必要はあります

功罪合わせ持つアルミニウムの作用

 昨年から北海道で調査や分析を始めていますが、そこで目にする畑の様子は、府県とは随分違います。府県の畑ほどには、まだ酷使されていないのです。だからといって、土壌に問題がないわけではありません。農作業をしている間にしか読み取ることができない現象、変化、雰囲気といったことに注意を払っておく必要はあります。

 ただ、北海道で農業をしている方々は、長い冬のために半年ほどの期間で集中的に作業を進めなければならない環境にいます。短期間で最大限のことをやってのけるわけですから、畑の変化を知らせるシグナルを見逃したとしても無理のない話です。似たような光景は府県の施設園芸農家にも見受けられます。フル回転の忙しさに翻弄されて一株の作物が発信する情報をキャッチできないのです。

 しかし、忙しいからといって、そのままで良いはずはありません。夏作業の超多忙な中でも、異変に気付けるように訓練しなければなりません。冬の農閑期は、それを行なう期間と位置付けられるのではないでしょうか。夏作業をイメージしながら、現象をチェックする力を鍛えるための頭脳トレーニングをするのです。この時期に土壌に関する理解も深めて、夏に対処できるよう準備しておきましょう。

 さて、今回お伝えするのは、北海道の十勝平野・以平地区の皆さんと行なった実践セミナーの時に出た話です。

 以平地区は、十勝川上流域の河川敷から高台に上った位置にあり、農地は森林を切り拓いて開拓した場所にあります。樽前山や十勝岳、雌阿寒岳からの火山灰が降灰してできた土壌は、火山灰土としては比較的新しい部類に入りますが、火山放出物未熟土に類する土質ではないはずです。こうした背景から、火山灰土特有の強いリン酸吸収係数の値と、現在の有効能リン酸の分析測定値(トルオーグ法)をどのように見ていくのかということが、まず課題としてありました。

 また、以平地区の皆さんが強い関心を持っていたのは、このところ思うように抑えられないと困っている土壌病害に関することのようでしたが、土の化学性や物理性をよく知っておくことは、土壌病害を防ぎ、発生させない圃場をつくる上でも大切なことです。そこで、土の化学性のどこを見ていったらよいのかを理解するために、土のpHが土壌中のカルシウムやマグネシウムの動態で変化すること、それらの成分がどんな状態で土に含有され、どんな反応・作用をしているのかといった基本的なことについてもこのセミナーでは触れました。

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