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1Bqの放射性ヨウ素131は、0.022マイクロSv、1Bqの放射性セシウム137は0.013マイクロSvに換算します。また1Sv=1000mSv=100万マイクロSvです。そこで、このホウレンソウを1日に200g食べたとすると、50000×0.022×(200g/1000g)=220マイクロSv=0.22mSv。つまり人体への影響は0.22mSvという計算です。これを1年間の摂取限度の5mSvと比べれば、すぐに影響の出る量ではないことがわかるでしょう。
Q3.いろいろな食品の放射性物質は累積しますか?
被ばくは放射線を受けた量の累積数値で考えます。しかし私たちは常に食品を通して放射性物質を食べていて、普段から体内に取り込む量はゼロではありません。実際に市場に出回っている食品は、規制値よりかなり低いものばかりです。現状からみれば、累積についての心配は不要です。
Q4.暫定規制値の意味がわかりません
暫定規制値は、福島原発の事故を踏まえて政府が食品衛生法に基づき設けた、放射性物質で汚染された食品の出荷や販売を規制する基準です。1年間毎日摂取し続けても健康に害がでないとされる値を基に、牛乳・乳製品は1kg当たり放射性ヨウ素300Bq以上、同セシウム200Bq以上、野菜類(放射性ヨウ素は根菜、芋類を除く)は1kg当たり同ヨウ素2000Bq以上、同セシウム500Bq以上などとなっています。
Q5.野菜についた放射性物質は洗えば落ちますか?
ある程度は落ちると報告されています。放射線医学研究所は、野菜を洗う、煮る、皮をむくなどによって汚染の低減は期待できると発表しています。また、ホウレンソウやシュンギクなどの葉もの野菜では煮沸処理で50~80%の放射性ヨウ素やセシウムが除去できると、原子力環境整備センターの「放射性物質の低減に関する研究」に報告されています。
農作物の放射能汚染とはどういうことなのか?
土壌や水が放射能で汚染されると、そこの植物や農作物も汚染されます。しかし、農作物に対する影響が判明していないのに、風評被害が広がるばかりでは困ります。ここでは、農作物の放射能汚染について説明します。
原発事故で大気中に放出された放射性物質は、重たいものは原発付近に落ち、軽いものは気流に乗って遠くまで運ばれます。放射性ヨウ素やセシウムは揮発性なので大気中に広がり、飛んできます。大気から放射性物質が降り積もることで、土の表面は直接的に汚染されます。
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