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【世界の農業機械・資材トレンド】
オーストラリア、米国、オランダ、南アフリカ
- 編集部
- 第37回 2011年05月17日
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オーストラリア 4輪バギー、新興市場で全開
オーストラリアの農場に4輪バギーを売り込もうと、意気込んでいる企業がある。カナダで4輪バギーを製造販売するBRP社だ。同社の会長兼CEOであるホセ・ボイスジョリ氏は、タスマン海の両岸にあるオーストラリアとニュージーランドの双方を、将来の有望市場と考えて市場開拓キャンペーンを企画しており、南半球での販売拡大の可能性を広げていく目論見だ。
BRP社といえば、一番の人気車種は4論バギーの国際大会「カナデイアン・アメリカン・チャレンジ・カップ」から名前をとった「カンナム」モデルだ。これは日本でも発売されており排気量400CCと800CCの2モデルがラインナップされている。ただし、同社のボイスジョリ会長がオーストラリアとニュージーランドに売り込もうとしているのは、左の写真の「コマンダー」モデルだ。
カナダ・ケベック州を拠点とする同社の傘下には、7つのメーカーが名をつらねており、そのうち2社はスノーモビルの生産に特化して急成長を遂げている。「コマンダー」シリーズはメキシコの工場で組まれている。
こうした同社のグローバル経営の展開は、着実に世界で実を結び始めている。同社が製品を販売している市場のうち、売上実績の最上位は本拠地である北米、その次は北欧、3番目はロシアと東欧、そして4番目がオーストラリアとニュージーランドになりつつある。同社が輸出に力を入れているのは、北米市場の4輪バギー部門が低迷して、かつては年間100万台あった販売実績が、今では50万台以下になっているからだ。本拠地の北米市場から重心を移して、4輪バギーの新しい販路をオーストラリアやニュージーランドなど、新興市場に求めるのは当然の選択だろう。
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