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【世界の農業機械・資材トレンド】
オーストラリア、米国、オランダ、南アフリカ
- 編集部
- 第38回 2011年06月16日
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オーストラリア ぬかるみを踏みしめて収穫
オーストラリア東海岸の地形は起伏が多く、特にぬかるんだ農地での収穫作業ではタイヤよりキャタピラーを装備したコンバインが威力を発揮する。精密農業の専門誌『プレシジョンアグリカルチャー』のティム・ニール氏いわく、コンバインに装着された幅の狭いタイヤが収穫作業に深刻な影響を与えているという。
コンバイン用のタイヤの多くは幅800mm以上だが、前輪に500mm幅のタイヤを使っている人々はひどく湿った農地での走行に苦労しているそうだ。
昨年、クイーンズランド州ボンギーン市ダーリング・ダウンズでピーター・バック氏が所有する同機の収穫作業を実際に見たニール氏は、欧州で実績があるテラ・トラック・シリーズの駆動装置を装備したクラース社製コンバイン750型レキシオンの性能に感銘を受けた。「収穫作業の前後に雨が降って地面はかなり軟らかくなり、牧草地にはあちこちに水たまりができていたが、テラ・トラックはためらう様子も見せず大麦を収穫していた」と語った。
レキシオンの重量は約19tで搭載している穀物タンクの積載能力は9tもあることから、総重量を通常タイヤで支えるのはおそらく難しい。
「この駆動装置は積載能力を高め、CTFシステムにも理想的に適合しているから、けん引作業の安定性もさらに向上するでしょう。幅630mmの駆動装置は12mシステムで作業した場合、土壌圧縮を約10%に抑えます。まさに農業経営者が待ち望んでいたものですよ」とニール氏は説明する。
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