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【特集】
ビジネスモデルの根っこにある夢、情熱、そして志 誌上ダイジェスト公開! A-1グランプリ2011入賞者のビジネスプラン
- 編集部
- 2011年07月15日
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A-1グランプリ2011獲得
「下請の底力 農機具カスタマイズ計画」
(株)下請の底力 羽廣保志(群馬県太田市/関東・東海エリア代表)
■ビジネスプラン概要 これまでに100件以上の案件を手がけていて、カスタマイズされた作業機の効果も実証済み。今後の展開として、全国各地に手がけた案件の情報を共有できるようなネットワークを構築し、各地で作業ができるようにしていくというビジネスプラン。
■ポイント&ヒント 単純な農作業のカスタマイズだけに留まらず、これまで手がけたデータをデータベース化することで全国の町工場で同様のサービス展開が可能。国内自動車産業の市場縮小から、衰退する全国の町工場にとってこの事業に関わることによって、新たな需要を生み出せる可能性あり。
【このビジネスプランを実現したい理由】
私たちは普段は自動車部品や建設機械などの部品供給をしている町工場集団です。
本業を営みながら、地域の農家さんからの依頼で、農機具の修理及び改造などをやってまいりました。
自動車部品を作る設備や技能があれば農機具の修理や改造はさほど難しくありませんが、なぜ農機具を扱う業者に依頼しないのかが不思議でした。しかし、いろいろ勉強してみてその答えがわかりました。農機具の修理はともかく、改造などを請け負ってくれる農機具販売店などはほとんど存在しないことです。
日本の農業は、この農機具の問題だけに限らず、日本の社会構造全体を含め、高齢化、継承者不足、海外との競争の激化など、色々な問題をかかえています。
そこでまずは農機具のカスタマイズ部門からですが、農家さんからの「困った」や意見を聞きながら、知恵を出し合い、共同で最適なパーツを作り出していきます。農業の効率化のためです。汎用性パーツにすることで出来るだけコストを落とし、どなたでも購入できるものにしていきます。そんな本当に農家さんのためになる標準カスタムパーツを作りだしたいと考えています。その事業をきっかけに、農業業界に起きている様々な「困った(問題)」の解決をし、日本の農業全体の高効率、高品質、そして、地域活性に協力していきたいと考えております。
【提供するサービスおよび製品】
「何か困っていることはありますか?」といきなり他人に聞かれて即答する人はなかなかおりません。
そこで、農家さんと一緒に作り出した効率化、品質向上のための農業機械やパーツ事例を各地で話していこうと考えております。
その中で「こんなことが困ってるんだが、お宅で出来るだろうか?」というニーズを聞き出していきます。
例をいくつか挙げて説明します。
関東農機製の小型耕運機を使用し、ごぼうの圃場の苗飢え作業前の整地作業において、地元の農家 和田様より、エンジン側のプーリ径を大きくしたい。と依頼されました。目的はエンジンの回転を抑え、燃費・作業時間・騒音を改善したいとのこと、軽作業なためトルクもそんなに要らないので、大きめのプーリを製作したいと依頼を受けました。標準品から寸法を測り、サイズを決め 簡単な図面を製作し 大きめなプーリを旋盤加工で製作。 値段は2個製作し。材料費含め、一個10000円程度です。(内訳 材料費1000円 加工費9000円程度)この部品により、約0.7反の圃場の作業時間は一人で3日かかっていたのが、約1日に! 燃費は約半分! 騒音も抑えられ、作業効率の大幅な改善がみられました。
このような例から標準的に他の農家さんにもそのまま流用できるものを見つけ、それを商品として販売していきたいと思います。
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