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特集

ビジネスモデルの根っこにある夢、情熱、そして志 誌上ダイジェスト公開! A-1グランプリ2011入賞者のビジネスプラン



【ビジネスモデル実現における組織マネジメント】

 生産はこれまで通り家族経営だが、将来は会社経営にして、私の右腕的存在を育てる必要がある。その為には、農業がかっこよく、魅力のある職業でなければならない。かっこいいとは、大型機械を駆使して景観よく、きれいに作物を育て収穫することであり、魅力あるとは、儲かり、お客様に感謝されることであり、そのためには美味しいものを安くつくっていくことが大事。趣味のバスケ仲間を口コミの営業マンにして、全国に口コミ営業マンがいる状態にする。現在も進行中。


【ビジネスモデル実現にあたって必要な資産等】

 (1)乾直に関する作業機(2)お米の色選選別機(3)穀物低温貯蔵施設(4)外国産大型トラクターが必要と計画した。

 この中で、(1)と(2)は導入に至った。(4)に関しても3年以内に導入可能。(3)に関しては、共同の施設として、地域の経営者と手を組んで計画することでコストダウン。その他、面積増に対応しての乾燥調整施設も同様。土着菌入り肥料の屋根つき堆肥場は、すぐにでも着手したい魅力的なもの。23年度は小面積から実験する。

 国に求めたいのは、圃場の集約化と大規模化を促す政策。特に津軽平野は平地なのだから大規模でダイナミックな農業が可能な地域である。国が本気になって、食糧確保というものを考えて、農地集約の手助けをしてほしい。農業用水と農道を整備すれば、再生可能で大規模化できる圃場はたくさんある。農業予算をそういうところにもっと使ってもらいたい。助けを待つ人ではなく、意欲のある人にもっと手を差し伸べてくれる農政であってほしい。


●審査委員による講評メモ(書類選考段階)

 農業の世界も今、新しい産業創生神話の時代。従来の常識、通念、固定観念を打破し、不可能とされたことを可能にしていくところに、革命の本質がある。TPPが議論される中、まさに今後の米生産者を引っ張っていくモデルとなるだろう。事業モデルも、米価が下がる中、海外からの低価格な輸入米にも十分対抗できるという意欲にも高評価。痛みはあるが、それを乗り越えていこうとするスタイルには是非とも全国に向けて訴えてもらいたい。過去に策定した計画に基づき経営を行い、それを反芻したうえで今後どのようなことをするべきかというビジョンが明確である。価格が高くても売れる商品を作っているということは、ブランド化が促進しているということであり、これをどれだけ拡大していけるかということに課題があるだろう。規模の集約等はある程度政策に左右される要素であるが、地元の仲間と提携すること以外集約への取組案を示すことで、より素晴らしいプランになるだろう。

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