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世界の農業機械・資材トレンド

オーストラリア、米国、オランダ、南アフリカ


 ロッテルダムに近い最も深いオランダの干拓地は海面下6.8mにある。国の中央部には平均海面下3.0m~4.0mのフレヴォラント干拓地があり、フレヴォラント州ドロンテン市には、学生たちが農業機械技術を学べる民営の教育機関「PTC+」がある。

 同校はトラクタの性能試験をする最適の場所でもある。隣接する水抜きされた4haの砂地ではすべての気象条件下でトラクタをテストできるのだ。最近、筆者も参加した複合テストでは125馬力前後のゼトア社製フォルテラ125型、リンドナー社製ジオトラック124型とAGCO社製フェント・ヴァリオ412型の性能が評価された。

 高価なフェント社製は高性能で知られているが、ゼトア社製トラクタの性能も劣っていない。そして、まだ広く知られていないオーストリアのリンドナー社の製品は今よりもっと高い評価を与えられるべきだ。前進36段・後進12段の自動変速機能付きのパーキンス社製4気筒ターボディーゼルエンジンを搭載したハイテク機で、車体の重心は低く、山の傾斜地での作業に適している。


南アフリカ クワズールー・ナタール地区での過酷なベール梱包作業

 農機メーカーの間で南アフリカは世界で最も過酷なテストの舞台と考えられているが、ウィンタートン市でケナフ(麻の繊維)を収穫する作業に従事しているマクヘイル社製のべーラーは、最近、こうした評価を強固なものにする経験をした。

 モーイリバー市を拠点とするグリーンフィールズ・アグリカルチャラル・ホールディングズ社のコントラクター部門は、不可能とも思えるケナフの収穫梱包作業に挑戦して見事に完了したのだ。この植物は高さ1.5~3.5mに成長し、茎は直径1~2cmにもなる。

 最終的にグリーンフィールズ社は作業用機械の故障は最小限にとどめて10000個ものベール梱包を契約期間内に作った。作業に使用したマクヘイル社製ベーラーは摩耗した部品を交換しただけで厳しい状況によく耐え抜いたと語り草になっている。

 誰もが機械の故障による作業中断が起こると予想していた状況の中、実際に昨年はほかのメーカーのベーラーが深刻な故障を繰り返し、そのうち1台は本当に発火事故を起こしているのだ。その結果、大半の収穫物がうずたかく積み上げられたまま放置されていたのだが、今年のグリーンフィールズ社の作業でそれらもしっかりとベール梱包された。

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